宝石
この島はグランドラインの中でも気候の変わらないところらしく毎日星が綺麗にみえる。そう教えてくれたのはこの船の副船長だ。けど今シャンクスの後ろに写ってるのはなんだろう。星なんて可愛いものじゃなくて宝石、言うなら宝石だ。
「はは、すごいな宝石箱ひっくり返したみたいだ」
「私も同じこと思ってた」
シャンクスに肩を抱き寄せられるけど目は空から離せない。
「こら、ストップ。お前も宝石になったら困るからな」
「わ、っん」
星一つ一つを目に取り込むようにみていれば目を覆われ軽くキスされる。手が離れ目を開けるとシャンクスが四角い箱を出して私の前に差し出していた。
「デート中〇〇によく似合いそうだと思って買っておいた」
「わぁ!」
「……おれがつけてやるよ。その調子じゃお前箱から出さずに終わっちまうだろう」
慎重に開けると中からブレスレットが出てきてきらきらと私を魅了する。箱を少し傾けたり月に照らしたりと夢中になっていると笑われた。シャンクスはブレスレットを口に持っていき咥え、片手と口で器用に金具を外して私に腕をだせと顎で示した。おずおずと右腕をだせば顔が近づく。目を伏せたシャンクスは色っぽくて目が離せない。ドキドキしながら食い入るように見てるとつけ終わったのか私の手首にちゅっと口付けた。
「見すぎだ」
「だ、だって」
「顔真っ赤だぞ」
口を開けて笑われて、恥ずかしいから意味がないことはわかってるけど左手で顔を隠す。
「ここもいつかつけてやるよ」
するすると唇が指先まで滑っていき薬指にキスを落とされる。「予約な?」と上目遣いされると首を縦にふる以外選択肢なんてなかった。
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