ネイル

空中に手をひらひらと振る変な彼女の背中を見つけ近寄る。

「なにしてるんだ?」
「ネイル乾かしてるの」

動きが緩くなった手首を掴み爪を見れば綺麗な紺色が塗られていた。

「綺麗じゃねェか」
「ありがとう」
「あとどれぐらいで乾く」
「1分ぐらいかな」

それを聞き彼女のつむじにキスを落とす。ビクッと揺れる体を気にせず耳に口付けそのまま甘噛みして舐めた。

「ち、ちょっとなにして、っん」
「じっとしてろネイル剥がれるぞ」
「まってまっ、」

抵抗したいけど両手使えず大人しくしてる彼女を見て加虐心が湧き上がる。

「ひっぁ、っんん、べっく」

耳に舌を差し込めば涙声でべっくべっくと名前を呼んできていじめすぎたかと暫くして口を離した。

「悪かった」
「……」

キスしようと顎を掴みこっちを向かせれば真っ赤な顔で睨まれる。その顔はもっとしたくなるが理性で押さえつけ深くキスだけすれば「ベックのばか……」とネイルが綺麗な手で胸を叩かれた。

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