幻と現
※エイプリルフールネタ
目が覚めてすぐどんな嘘を言おうかわくわくする。カクはまだ起きてなくて1番に嘘をふっかけようと意気込んだ。
「おはようカクー!今日世界が滅びるって」
「なんじゃ、ぶっそうじゃのう」
嘘とわかりきっているらしく抱きしめベッドに再び沈められた。カクはどんな嘘を言うだろうかと期待の目をすれば笑われる。
「そうじゃな、ガレーラの職員じゃないでどうじゃ」
「辞めるとかじゃなくて?」
「ああ、お前さんがびっくりするぐらい強い政府の人間じゃ」
「政府の人間!黒スーツ似合いそう!ねぇ武器は?武器は何にする?」
「んー刀じゃな、四刀流ってかっこいいじゃろ?」
「それ持てるの?」
「そこはフィクションじゃ」
「いいよ。エイプリルフール限定の幻のカク完成!」
身振り手振りで説明する彼と笑いあって黒のスーツを着たカクを思い浮かべる。帽子ないとカクっぽくないなぁ、四本もいる刀振り回せるのかな色々考えてるとキスされた。
「幻のわしより、今のわしに夢中になってくれんか」
「やきもちやきー」
幻のカクの話は仕事場でまたすればいい。パウリーあたりに話して信じ込ませよう。そう考えるとガレーラの何人この話を信じるだろうかとわくわくしてきてカクそっちのけで笑い声をあげた。
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