あとがき

 当サイトの開設と共に始まった「毒虫と侍女」、これにて閉幕です。めでたしめでたし。
 捏造でも架空の人物投入でも、もう形振り構わず何だっていいから、とにかくゴル兄さんに幸せを掴んでいただきたいと、そう願ううちに、気づけばこんな大作(※当サイト比)が出来上がっていました。
 4の時間軸において、私が主張したかったもの全てを出し切れたと思います。今とてもすっきりしています。
 ここまでお付き合い下さいまして、本当にありがとうございました!たくさんの拍手やメッセージのおかげで、最終話まで楽しく更新を続けることが出来ました。
 その後の夫婦となった二人のお話も、色々書いていきたいなぁと考えています。よろしければ、その時もまた、お付き合い下さいませ。

2015/4/26 キヤマ



◆人物紹介(あとがきバージョン)
主人公:
設定を作る際、まず「ゴルベーザをその名で呼ばない」ことと、「戦闘能力を持たない」ことを条件としました。結果、バロン城で働く侍女という彼女が生まれ、違和感なくゴル兄さんの隣に置くことが出来ました。
家事に精通し、忍耐強く、一途で献身的。一方で、泣き虫で嫉妬深く、使用人精神が根付いていて、なかなか自身の視野を広げることが出来ない凡人。そんな風に捉えています。
始めは娘の面影を残す雰囲気のつもりだったのですが、どんどんより大人の女性になっていきました。
デフォルト名は、月の女神をもじって。

セオドール:
ゼムスによる洗脳と、それに抗い解放されるまでの過程を表現するのがこの長編の一番の目的でした。よって、兄さんは救われる側であり、弱い部分をかなり強調して書きました。
一度は主人公を捨ててしまいましたが、それはあの時点ではまだ罪の意識>(彼女を選ぶという)自分の願望と考えた結果です。兄さんが自身と向き合い、罪の意識に一つの決着をつける。それが4TAのストーリーだと私は思っています。
ちなみに、最終話で月へと発ちましたが、それはフースーヤのお見舞いと挨拶のためで、また青き星へ戻って二人で生きていくことでしょう。






- ナノ -