二代目連載シロ


※ 連載ヒロインです




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「うーん………」



寝苦しい夜だった。
私はずるずると引きずり出されるように眠りから目を覚ました。


暑い、というわけではない。
熱帯夜は今の時期しかたのないことだが、扇風機を回しているので暑さで寝れないわけではないのだ。





いまいち眠りに落ち切れずに、いらいらする。

目を閉じたまま、手元を離れていた最高の抱き枕、マイ弟を引き寄せて強引に眠りにつこうとした。





その時、不意に隣でごそごそと動いた気配。

冬獅郎くんを起こしてしまったかと、思わず自分の額を打ちたくなった。




少し体を持ち上げるような動きをした腕の中の少年。

けれどしばらくするとすぐに戻ってきて、それと同時に自分の体に足元にはねのけられていたタオルケットが掛けられるのを感じた。

そして添えられるように肩に乗せられた小さな手。




穏やかな温もりに包まれたように、すっと今まで抱えていた苛立ちが溶けて消えていくのを感じた。


キュッと抱き寄せれば、私の鎖骨辺りに額を押し付けてきたマイ弟。






あまりの愛しさに、どうしてくれようかと思っている間に、私はいつの間にか誘われるように夏の夜の夢に引き込まれていた。


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