五代目日番谷





《WARNING》

お相手日番谷隊長。

年上女性部下です。

連載ヒロインだと思っていただいても構いません。


どのみち連載とはまるで関係はありません。ただのソウルソサエティ版てことで。




。.。.。.。.。.。.。.。.。.


「ロシアンルーレット?」

「はい」



ステキスマイルで乱菊さんがにっこり笑めば、アホらし、と言わんばかりの顔で、デスクの向こうの日番谷隊長はそっぽ向いた。
しかし彼女がここで諦める訳もなく、隊長に食い下がる。



「当たった人はその日一日王様になれるんですよ」

「そんなことしなくても俺は隊長なんだよ。勤務中に遊ぼうっつー、その魂胆をどうにかしろ」

「いいじゃないですかぁ、締日過ぎたばっかりでヒマですし。たまには息抜きも必要ですよ、ねっ?」



と、同意を求める乱菊さんの、バチッと音がしそうなウインクを私は正面から浴びる。

てめぇは普段から息抜き過ぎだ!という隊長の怒声をスルーして、私は当然のように頷く。



「いいじゃないですか隊長。私、判の押しすぎでいい加減肩凝りが酷いです。どうせロシアンルーレットって言ったって、お茶するだけなんですからやりましょうよー」



私がそう言うと、頭が痛いと言わんばかりに隊長が額を指先で押さえた。



「はいっ隊長、どれがいいです?」



三つのシュークリームを鼻先に突き付けられて、もう拒否する方が時間の無駄と思ったのか、隊長は適当に一つを手に取り、続いて入念な観察の末、私も一つを持ち上げた。



「陶器の小さい人形が入ってる人が王様でーす」



と乱菊さんが説明してる間にも、シュークリームを口に運ぶ隊長。しばらくモグモグ口を動かしていたが、



「………無かったのね」

「無かったみたいです」



何も言わないところを見ると、ハズレだったようだ。
ほっと息を付く私達を、隊長がジロリと見上げた。

だって隊長が当たったら、絶対仕事やれとかそんな命令だ。



隊長の眼差しを交わしつつ、乱菊さんと私が同時にシュークリームにパクついた。



「…………」

「…………」

「…………」

「………あったぁああー!!!」

「チッ」



高々と腕を上げたのは私。舌打ちするのは乱菊さん。
歯でくわえた小指の先位の天使の人形を手に乗せる。



「あー、そうだあたし、あー忘れてたわ!そうそう………」

「ちょ、乱菊さん逃げないで下さいよ!」



しかし言い終わる前に乱菊さんは姿を消して、副隊長の瞬歩に着いていけるはずもない私は地団駄を踏んだ。



「ずるいです!」

「てめぇもさっさと戻れ」

「隊長まで、何ナチュラルに今の試合無かったことにしてるんですか。隊長だけでも言う事聞いてもらいますよ」



チッ、と舌打ちが聞こえるが、気にしたら負けだ。

取り掛かっていた書類を投げ出して、隊長をソファーまで引っ張って行く。



「何させる気だ」

「お昼寝です。締日に追われて寝てないにも程があるんです。もう眠くて眠くて。ここのソファーフカフカだから、一回寝てみたかったんですよねー、いやぁラッキー」

「俺は眠くなんかねえ」

「えー?じゃあ膝貸して下さい」

「な、オイ!」



ごろん、とソファーの上に転がって、隊長の膝に頭を乗せる。なんという贅沢だ!多分もう一生無い。



「隊長の膝って………」

「なんだよ」

「細くて骨っぽい」

「降りろ!!」



もちろんこんなチャンスをみすみす逃す訳もなく、心いくまで堪能させていただきました。


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