□03 3/6 皆本は、おもむろにナイフとフォークを手に取り、俺のホットケーキを切り分け始めた 子供達は不思議そうに一連の動きを眺めている 「いや・・・、俺寝ぼけてないし。自分で出来るから・・・」 「ほら、賢木。切り分けたから食べやすくなったぞ」 (俺は幼児か!お前より年上だぞ!?) 食べるのを躊躇していると、今度はホットケーキを刺したフォークを俺の口元に持ってきた 「皆本・・・。お前酔ってるだろ?自分で食べるからっ・・・」 「そう言ってまた食べないんだろう?」 「お前が作った料理を今までに残したことがあるか?ないだろ?ちゃんと食べるから・・・」 「僕が君に食べさせたいと思うんだ。今だけ、僕の願いをきいてくれないか?」 「皆本・・・、わかったよ。これで最初で最後にしてくれよ?」 「じゃあ、口開けて・・・。あーん」 皆本の頼みなので、しょうがなく素直に従った 「ん・・・、美味しい」 「作った甲斐があったよ。はい、もう一口」 子供たちの顔はもう呆れている 「もう一口!?さすがに恥ずかしいわ!」 「一口も二口も変わらないよ。ほら・・・」 (駄目だ、こいつ壊れてる・・・) ← → |