A late birthday*03 
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「・・・センセ?薫ちゃんじゃ無理そうだから私が話すわ。私たち今、・・・・・病院にいるの」


薫の様子と病院という言葉で賢木は悟った


「今日はセンセイの誕生日だから、言わないでおこうって決めてたんだけど・・・。・・・皆本さんが事故に遭って・・・」


賢木は声が出せなかった

それを察したのか紫穂は続けた


「・・・命に別状はないみたい。ここに運び込まれてから眠ったままよ」


紫穂の声も微かに震えている


「センセっ・・・、皆本さんに会いに来てあげて・・・!!ずっとセンセイのこと呼んでるの」


「・・・俺を?」

やっと出せた声は掠れていた


「賢木、賢木って繰り返してるの。今すぐにでも迎えに行ってあげたいけど、・・・この土砂降りじゃテレポートは無理だわ」


「・・・バイクで今すぐ向かう。どこの病院だ?」




紫穂から場所を聞いた賢木は冷たい雨の中、バイクを走らせた





   




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