□重なる 
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賢木side


葵と別れた賢木は地下駐車場にようやくたどり着いた


(これ以上誰にも会わないように早く帰らないと…)


賢木はあれ以来所持する武器をいくつか増やしている


ECM対策に小型のECCM、拳銃にスタンガンを常に常備することにした




すると声を掛けられた


「賢木さん今日は早いですね。」


(誰だっ…!?)


瞬時にサイコメトリーを発動した


普通の人々ではなく、顔見知りの警備員のお兄さんだった


念の為に少し距離をとった


(あの時の警備員は普通の人々で、今目の前にいるのは顔見知りの警備員…。

動揺するな…、いつも通り接したらいいんだ…)


握り締めた手が汗ばんできた


「あ…今日非番になったんですよー。
俺用事あるんで…、お疲れ様でした」


「お疲れ様です。最近、物騒な事件が多いですから気を付けてくださいね」


同じフレーズをあの時も聞いたような気がする


(場所とシチュエーションが同じだからか、あの時と重なって…)



そう思った瞬間、視界がぐらりと揺れた



  
   


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