□深淵 1/4
重く冷たい空気が身体を包み込んだ
「ここは・・・?」
賢木が覚醒したときには、辺りは漆黒の闇で覆われていた
能力を発動しようとしても、全く発動できなかった
「俺が意識を失う前は一体、何してたんだ・・・?」
賢木は記憶の破片をつなぎ合わせ回想する
そうだ・・・! 俺はアイツに撃たれたんだ!とすると、今俺がいるのは何処だ?
生死の境目か?
俺の意識の底か?
・・・もう考えるのはやめとこう
ふと辺りを見渡すと、知らない間に見慣れた診察室に変わっていた
見慣れている景色のはずなのに、どこか違って見えるのはモノクロに見えているからだろう
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