□出現 4/6 「何やってるんだ?誰かに掛けるのか?」 気が付くと目の前にいる賢木に、紫穂はどきりとした 「なによ。センセイには関係ないでしょ・・・」 賢木の冷ややかな視線が突き刺さった 「どうしたんだ?アイツら。険悪な空気じゃんか」 「さっきから賢木が変なんだよな・・・、纏ってる空気とか表情とか・・・」 「紫穂とセンセイってあんなに仲悪かったっけ?」 紫穂が空気を破るようにして言い放った 「本当にセンセイなのかしら?さっきから怪しいと思ってたのよ。 本当にセンセイなら透視せてよ」 「・・・・・・」 「・・・やっぱり違うのね」 「お前っ!賢木のニセモノなのか・・・。賢木をどこにやった!?」 薫と葵は愕然としていて、言葉が出てこなかった 「・・・何言ってんだよ、そんなわけないだろ。 こんな小娘の言葉を信じるのか?お前は俺の言葉を信じれないのか?」 「賢木は小娘なんて言わないよ。・・・さぁ手を上げろ!」 男の口元が微かに緩んだ ← → |