□爆発 
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(発作は今回が初めてではないみたいだな。錠剤がどこかにあるはずだ・・・)


「すいません、誰かそこに落ちている鞄の中から、錠剤を探してもらえますか?」


周りで傍観していた人が、男の鞄の中から錠剤を探し出して賢木に手渡した


「ありがとうございます」


賢木は錠剤を受け取ると、それを男の舌の下に含ませた



男は落ち着いてきたようで、掠れた声で途切れ途切れに話始めた


「お前、俺を助けてくれたんだな」

「俺は医者だからな。救急車が着き次第、お前をBABELに搬送する」 

「ははっ…、俺は運がないな…」


男が自嘲気味に笑った


賢木は無言で次の言葉を待った


「助けてもらった礼に…、お前に忠告しておく…。1度しか言わないからな…」


賢木は男の口元に耳を近付けた



  
   


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