□爆発 
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「っお前は…!」

動揺のあまり、蚊のような声しか出せなかった



その顔には見覚えがあった

あの悪夢のような夜に駐車場で俺を襲った警備員だった



男が苦しそうに唸っている


賢木は男に能力を発動した

この男は狭心症のようだ




男の感情が流れ込んでくる


――お前は俺のことを、助けてくれるのか?

男は皮肉った笑みを浮かべた



「っ…!!」

賢木は唇を噛んだ





――目の前にいる男を今すぐにでも捕まえたい

だが、目の前の男は苦しんでいる

医者だから、病気で苦しんでいる人は助けてあげるのが役目だ

目の前の奴がたとえ罪人であったとしても…―― 




賢木は男の衣服ゆるめ、安静にさせた



  
   


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