□試 1/3 扉の目の前で葵は心配そうに賢木を見ていた 「センセ…大丈夫なん?」 「大丈夫だって。送ってくれてありがとな」 賢木は葵の頭をポン、と軽くたたいて管理官の元へと向かった 扉を開けると管理官は珍しく書類を読んでいるようだった 「あら…賢木クン?今日は帰っていいって…、何かあったの?」 不思議そうな表情だったが賢木の重い雰囲気に、真剣な表情になった 「管理官…、俺…」 「うん、ゆっくりでいいから。話してみて」 賢木はゆっくりと、考えていることを伝えた 「…じゃあ、警備員の人や皆本クンに触れられただけで拒否反応が出た…ということね?」 「まぁ…そうですね」 「警備員の人は分かるけど、皆本クンまで…。チルドレン達は?」 「別に大丈夫でした」 「他には何か変わったことは?」 「…そういえば、今日タクシーに乗ってる時もなんか不安で落ち着かなくて…」 そこで管理官があっ、と声をあげた 「共通点がノーマルってことかもしれないわね…。チルドレン以外のエスパーが大丈夫で、他のノーマルもダメだったら決まりね」 管理官は誰かと連絡を取り始めた (皆本にも拒否反応…?なんでだよ…!?皆本はそこらへんの奴とは違うのに…) → |