□終焉 6/7 「みっ皆本…離せっ!」 「イヤだ」 「もう俺のことはほっといてくれ…これ以上優しくされたら…」 震えた声で必死に皆本と距離をとろうとする賢木 皆本はもう一度強くぎゅっと抱き締める 「やっ………皆本!」 「君が大事なんだ、特別な意味で」 え?、と皆本の目を見れば真剣そのもので とても冗談を言ってるようには見えない 「君が目を覚まさなかった間、ずっと賢木のことばかり考えてた」 「………」 「君を守りたい、君の笑顔が見たいって。でも僕は無力で頼りないかもしれないけどね」 「この感情は一体なんなんだろうって考えた時分かったんだ、僕は君のことが好きだって」 「っ………!!」 言われて嬉しい言葉の筈なのに こんなに心が痛いのは何故なんだ? 汚れてしまった罪悪感のせい? 「やっぱり男が男を好きなのって気持ち悪い…か?」 「いや……俺もお前のこと親友とかじゃなく特別な意味で好きだ」 「賢木っ……!」 「でも俺はもう汚れてるからさ…」 ← → |