□距離 6/7 視線を泳がしている賢木に問いかける 「賢木・・・、外傷は治ってきてるのに未だ目覚めないのは、何か原因があるのか?」 「・・・分からない」 心当たりはあるものの、話せるような相手ではない 「三日経っても目を覚まさないから・・・」 「そんなに!?ちょっとしか経ってないと思ってた」 「こんなに心配してたのに・・・」 「え・・・」 皆本の顔は疲労が溜まっているように見えた 「・・・そんなに心配してたのかよ」 「当たり前だろ!親友なんだから」 「・・・親友か。心配してくれてありがとな、皆本」 賢木の表情が曇ったことに皆本は気が付かなかった 「話したいことは、君が起きてから話すよ。あの子達も心配してるし、起きてくれるか?」 「あぁ・・・、分かった」 皆本は、ぐいっと賢木の顔を覗き込んできた 「っ・・・!!」 「あと、悩んでることがあるんだったら僕に話してくれないか?」 賢木は返事はしないで、小さく頷いた ← → |