□距離 
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視線を泳がしている賢木に問いかける

「賢木・・・、外傷は治ってきてるのに未だ目覚めないのは、何か原因があるのか?」

「・・・分からない」

心当たりはあるものの、話せるような相手ではない


「三日経っても目を覚まさないから・・・」

「そんなに!?ちょっとしか経ってないと思ってた」

「こんなに心配してたのに・・・」

「え・・・」

皆本の顔は疲労が溜まっているように見えた

「・・・そんなに心配してたのかよ」

「当たり前だろ!親友なんだから」

「・・・親友か。心配してくれてありがとな、皆本」

賢木の表情が曇ったことに皆本は気が付かなかった

「話したいことは、君が起きてから話すよ。あの子達も心配してるし、起きてくれるか?」

「あぁ・・・、分かった」


皆本は、ぐいっと賢木の顔を覗き込んできた

「っ・・・!!」

「あと、悩んでることがあるんだったら僕に話してくれないか?」

賢木は返事はしないで、小さく頷いた




  
   


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