□距離 2/7
医師が処置室の中へ皆本たちを誘導していると、遮るように管理官が現れた
「中に入るのは私と皆本クンだけでいいわ」
「管理官・・・!?」
「ホラ、皆本クン!行くわよ」
管理官は皆本の腕を掴んで処置室へと入ろうとする
「ちょっと・・・、薫ちゃんや葵ちゃんが駄目なのは分かるけど、何で私も中に入ったら駄 目なの!?サイコメトラーよ?」
その言葉に皆本も同感した
紫穂の瞳は心配や不安で揺れていた
(心配なのは分かるけど・・・、ごめんね紫穂ちゃん) 「・・・・・・賢木クンのためなのよ」
管理官がそう言うと、扉が閉まった
紫穂たちに残されたのは、静寂と言い知れぬ感情だった
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