頂き物 | ナノ
願いをのせて。

※エレンとるはんさんの所の夢主ルカちゃんが仲がいいのを羨む訓練兵の女の子




「ルカー!」

「だから人の名前を大声で呼ぶなぁ!」

「そんなことよりさっ……」

だめだだめだ。
胸に抱えている教本をぎゅっと抱きしめて
ちらりと大声を出した男の子を見る
反射的に胸が高鳴った。
男の子の名前はエレン・イエーガー
そしてその隣を歩くのはルカ・スミス
どこからみてもお似合いだと思う……
エレン君の隣を歩いているのが私だったらな…
なんて有り得ない事を考えながら
次の兵法講義の為に廊下を歩く
廊下はざわついているのに
なぜかエレン君の声がはっきりと聞こえる
あぁ、今日もかっこいいな……。
わー!ダメダメ!私ったら何を考えているのだろう
自分の思考回路が恥ずかしくて俯いた。
きっと私の顔は真っ赤なはずだ。

「ロゼッタ!教室まで一緒に行こう!」

元気良く私の名前を呼んで話しかけてくれたのはミーナ・カロライナ
最近すごく仲良しなんだと思う……
なにしろ、あまり話すのが得意ではない私にとって
黙っていてもペラペラと話してくれるミーナは
一緒にいて楽しいし安心出来る。

「う、うんっ。」

顔をあげてニッコリと笑ってみる。
顔……強ばってないかな…。

「ロゼッタどうしたの?耳まで真っ赤だよ?」

「な、なんでもないっ!」

また、地面…いや、廊下の床をみつめる。
どうしよう、ちょっと強く言い過ぎたかも……

「ならいいやっ。あのね、トーマスがねー……」

私の心配もよそに話始めるミーナ。
よかった……のかな?
ミーナの話している内容より
少し前を歩いているエレン君の声ばかり
気にしてしまう私は重症なのかもしれない。
上目遣いでエレン君の後ろ姿を伺う
話しをしている横顔がキラキラしていて
また胸が高鳴った。

「あっ。ルカまつげ付いてるぞ。」

「え。どこどこ!?」

「ちょっ、目ぇ瞑れ。」

ルカちゃんの頬を優しく親指で撫でるエレン君。
ほらっ、取れたぞ!
と親指を満面の笑みでルカちゃんの前に突き出す。
自分に向けられた笑顔ではないのに嬉しくなった。

「ホントだー。」

ふっ!とエレン君の親指についたまつげを
吹き飛ばすルカちゃん
うわっと言いながら慌てだすエレン君
心臓がチクリと傷んだ。

「び、びっくりしたー。」

「まつげ飛ばしただけなのに?」

「俺が飛ばしたかった。」

なにそれーとケタケタ笑うルカちゃんと
ニコニコとするエレン君

「大丈夫。願い事しておいたからっ!」

まつげ飛ばしながら願い事すると叶うんだってー
と続けるルカちゃんに

「何願ったんだ?」

と興味津々という風にキラキラした顔できくエレン君。

「ないしょー。」

あぁ。難しそうな顔をしているのもかっこいい。
わかんねぇや
とニカッと笑うエレン君にまた胸が高鳴った。
まつげに願い事かぁ……
私も願ってみようかな………。




(その笑顔がいつか私に向けられますように。)





るはんさんからリクエスト企画ということでいただいてきました!
もうどうしてキャラクターがこんなに可愛く書けるのか・・・
本当に尊敬です。・゚・(ノД`)・゚・

本当に素敵な作品をありがとうございました!


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