コットンキャンディサブマシンガン
2012/03/18 11:02 (0)

幼少の彼らを考える。

キッドは両親いないだろうな。家族もいない。あのボロッとした服をみるに、ストリートチルドレンだろね。キッドの「暖かい家庭」発言は、パラダイス=暖かい家庭と思えるくらい、暖かい家庭とは真逆、もしくは無関係に育ったことを意味するかと。
キッドは天涯孤独。10代前のときは、それを寂しいとか、辛いとか、でも仲間も友達もいるから大丈夫とか、思うような素直でいい子だったろう。
ODA神がSBSで描いたキッドはその頃だと思う。

キラーとキッドが幼なじみなのはもちろん、ツノとドレッドも幼い頃から一緒。(あ、ツノとドレッドの本名が公式に出たけど、使っていいのかな?まだだめ?)
キッド・ツノがストリートチルドレン。キラーは平凡か、平凡よりちょっと下の家庭。ドレッドは飲んだくれの最低親父とその親父に暴力ふるわれる母親と三人暮らし。
ある時母親が家を出て、また飲んだくれた親父は、部屋の隅で怯えてるドレッドの口にナイフ突っ込み「なんだその顔は?お前も腹ん中じゃ笑ってんだろ?町のやつらみたいに?おら、笑え!」と言われ、ひきつった顔で笑ったら「スマイルってのはこうするんだよ!」って口の両端切り裂かれた設定。(←バットマンみた人は分かるだろうけど、ジョーカーちゃんエピソードから持ってきた)

キラーの家は共働き。1日の大半は一人だけど、夜にはちゃんと家族が揃う。
キラーとは友達だけど、キッドがその家族の団欒に加わったことはない。
「暖かい家庭」というのは、日常会話ではおよそ出てこない文語的表現だ。口語的ではないよね。つまりキッドは、「暖かい家庭」を知識では有すれど、体験したことがないってこと。キラーの家を遠目からチラリと見てたくらい。
キラーがキッドたちと遊ぶときは、キラーがキッドたちのとこに行ってた。で、夜になったら帰る。キッドたちがキラーのとこに行くってことはなかった。

10代に入ると、暴力をふるうことも暴力をふるわれることもずっと増えた。欲しいものは殴って奪う、殺して奪うって精神が培われる。
童貞を失った(初めて人を殺すこと)のは、十代前半。相手はドレッドの父親。昔親父がドレッドにしたように、「笑えよ」と笑いながらいいつつズバッ!みたいな。

盗み殺しが当たり前になるころ、キッドは他人が差し出すものに関心を持つ。
「これをやるからアイツを殺せ」
「金をやるから抱かせろ」
相手が差し出すものの価値がどうであれ、キッドは何でもやった。幼少から一人だったので、他人から何かを求められることも与えられることもなかったので、無意識にキッドはそれに引かれたのだと思う。
キッドは初めてでも躊躇いも恥じらいもなく股かっぴらくビッチ。そういう常識とか倫理とか道徳とかが足りてないからね。

ツノやドレッドが幼なじみなのにキッドを「頭」って呼ぶのは、キッドに近すぎたから。キッドの悪魔的な強さも破壊し尽くすような性格も間近で見てきたから、軽々しく名を呼べなくなった。多少の崇拝が混じりだしたのだろう。
その点キラーは、十代半ばくらいに両親をなくしキッドたちと常につるむようになったから、キッドとの軽い距離感から気安く名を呼べた。
ツノドレッドはキッドに近すぎて、崇拝という形で遠ざかり、キラーは空いた距離の気安さから名を呼び、いつしかツノドレッドよりキッドの側にいた。

十代半ばから数年くらい島で暴れ回り、十代後半くらいで海に出たってとこかなぁ。
キラーとキッドの旅立つ直前を書いた「All I want」は十代後半ってことにしとこう。



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