美しい獣
2013/03/31 01:14 (0)

「嘘も、騙し討ちも、卑怯な手も、逃げも、裏切りも、そいつは全部弱い奴等の特権だ。強ぇ奴がそいつを取り上げちゃならねぇのさ。だが、俺はお前を許すぜドフラミンゴ!その特権は弱ぇ奴のものだからな!ハハハハハ!」

ifの話。キッドとドフラミンゴが対峙したら。
燃え盛る街中で、高みから見下ろしてくるドフラミンゴに、余裕の笑みで舌を出し、そう言って笑うキッドとかかっこよくない?
ただ強くても、ただ残虐であっても、ただ非道であっても新世界は生きてけない。バカみたいにまっすぐな一本の‘筋’がなくては。
卑怯な手は、弱者の特権である。弱者が強者に食らいつくため行使を許された特権である。そうキッドは考える。弱者の弱さを「許す」ことは強者の特権であると。
おそらく、キッドよりも地位も力も上なはずのドフラミンゴを、「弱者の特権を行使する者」と嘲り笑い、そして許すんだ。「お前は弱者だから何者にも恥じることなくその権利を行使しな」って。

それはとても傲慢な考え。でもすごくかっこいい。
自分が強者であることに一片の揺るぎもないキッド。
彼は紛れもなくユースタス・‘キャプテン’・キッド





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