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【sweet×sweet×syndrome※R18】

 sweet×sweet×syndromeのR18Ver.

 シルビアもいなくなり、これで二人を邪魔する者は居なくなったと言葉なく再び見つめ合う若い二人。
 船室には誰にも割り込めない二人きりの空間。果たしてこんなに優しい時間があっただろうか。
 嬉しそうに、この瞬間を待っていたと両手を広げて自分を強く受け止めてくれたカミュに抱き締められ、また優しく口付けられるこのチョコレートよりも甘い空間がいつまでも続くようにとただ願う。

 指先を絡め合い、シーツの波の中で求めあうように繋ぎ合う2人。まつ毛を伏せて、ドキドキと心臓の胸の高鳴りがダイレクトにカミュに伝わる。
 恥ずかしさを誤魔化すように普段大人しい彼女がすごく饒舌になるのも、カミュも理解して優しく見守っていた。

「……あのね、こうして二人で、触れ合うだけで、ね。オキトキトン? ってホルモンが分泌されるんだって、」
「何だそりゃ、「ドラゴラム」の間違いじゃねぇのか?」
「そ、それは唱えたら何が起きるかわからない魔法じゃない。本当に本当に、そうなのっ、」
「いーや、お前、活舌悪いから多分違う単語だろ、後でじいさんにその単語で合ってるかどうかちゃんと確認しておくわ」
「むっ、」
「それより、もう随分我慢したと思うんだけどな。いいか?」
「う、うん……あの、優しくしてね……」
「あぁ、任せろ」

 お互い肌を重ねるのはここではない場所で、星明かりの下で初めて肌を重ねて以来の事だ。正直この旅の中でこんな風に仲間たちの目を忍んで口付けを重ねることは出来ても愛を持って肌を重ねるまでにはなかなか至らなくて。
 仲間たちへの配慮――いや、自分たちがきっとこうなることへの躊躇いがあったから。
とにかく、普段は仲間として接している彼といざ、男女の関係になると、恥ずかしくてたまらない。
 痛みもあったが、どうしても、恥ずかしさが勝るのだ。

「んっ、ふっ……あっ……」

 どちらからともなく重なる唇。まるで触れた箇所から燃えるように熱く、蕩けてしまいそうだ。
 羞恥から強くぎゅっと目を閉じて恥ずかしさを推し隠そうとするが、この瞼の向こうに見える青く澄んだ宝石のような瞳に思考が奪われてしまう。

「ん、あっ……!」

 唇を開けと、割り開かれた彼の舌につつかれ、自然に海の口が開いて彼のまるで生き物のような舌が入り込んできた。
 腰から下への痺れるようなゾクゾクと駆け抜けるような震えが止まらない。
口腔を次第に深くなる彼の舌が絡みついて、恥ずかしさも嬉しさも喜びも奪っていく。
 脳内も彼で満たされて、何も考えられない。
 そして芳醇な甘いチョコレートの中に隠し味で仕込んだ愛の他に微かな酒の香りに浮かされる。

「あっ、んっ、」
「っ、海……甘いな、お前も、チョコレートも……それにしても、このばくだん岩、いやチョコレート……ただのチョコレートじゃなさそうだな」
「うん……、隠し味にちょこっとお酒が入ってるの。でも、少し入れすぎてしまって……」
「やっぱり。どーりでなんか熱い。気がしたんだ、」
「あっ、」
「海みたいだな。甘いのに、甘いだけじゃない……一度口にしたら、もう手離せないくらいに夢中になっちまいそうだ」
「あっ! んっ……」

 口付けを交わし、深く抱き合いながら、次第にカミュの唇が辿るように海の首元からそのまま耳元にキスをし、首元を辿ると柔らかな胸の中心に埋まる。

「あっ……!」

 剥き出しの肩にそっと触れて、そのまま落ちていく唇。
 ずり落ちた普段着ているワンピースも器用な手つきに全て脱がされ、お互い夢中で抱き合った。

「あっ、カミュ……っ、待って……」
「いいや。待たねぇ。もうどんだけ我慢したと思ってんだよ、」
「そうなの?」
「ん?」
「私、だけじゃ……ない?」

 初めて肌を重ねた満点の星空の下、今も目を閉じるとあの日の流星が浮かぶように。
 裂かれるような痛みも恥じらいも全部全部彼が与えた大切なもの、あの日の彼が魔法みたいに全てを変えてくれた。
 服を脱いでありのままの生まれたままの姿で肌を重ねること、その至福が今も忘れられない。
 制止の言葉も聞かずに互いに抱き合い見つめあって。
 海は身につけていた自身の胸のサイズに合った下着の留め具を、たった一度触れただけで直ぐにその仕組みを理解した元・盗賊である器用な彼の指先が苦もなく外すと、彼の眼前に真っ白で柔らかな双丘をさらけ出すことになる。

「あっ、見ないで……っ」

 星空の下で重ねた記憶の中の彼の肌もまともに見れなかったのに、あの時は飲み込まれてしまいそうな意識の中、彼の肩越しの星空に手を伸ばしてばかりだった。
 男性陣の中でいちばん細身なのに身体はこれまで幾多もの危機をくぐり抜けてきた証にちゃんと鍛えられて筋肉質な彼の素肌を見つめることもまだ不慣れだというのに、

「お願い、明るいのは恥ずかしいからせめて、カーテンだけでも……」
「それじゃあ意味ないだろ、」
「あっ、」
「大丈夫だ、オレだって恥ずかしいのは同じなんだぞ。それに、」
「それに……?」
「すぐ、何も考えられなくなっちまうさ」

 覆い被さる筋肉質な彼の身体を受け止めながら、海は甘い空気の中で瞳を閉じて羞恥を誤魔化す。

「あっ……ふあっ、」
「酒のせいか知らねーけど、お前のそんな顔、誰にも見せられねぇ。さっきシルビアのおっさんにどさくさに紛れて抱きつきやがって、」
「だって、姉さんは……私の剣の師匠……あっ、」
「いいな?もう、他の男の名前は口にするんじゃねーぞ、」

 溢れるように漏れた吐息さえも彼のキスで全て埋め尽くされるようだ。
 シルビアの事をカミュだって女性扱いしていたのに。やはり生物学的に彼は男だと認識しているのか、まるで牽制するように触れないで欲しいと頼み込む彼の気持ちに心満たされていくようだ。

「ヤキモチ、焼いてくれるの?」
「はぁ? 何喜んでんだよ」
「あうっ、」

 ちゅっと音を立てて耳元に彼の普段より低いだが甘い声が響き思わず腰を浮かせてしまう。旅先で道行く女性達が思わずうっとりしてしまうような綺麗で端麗な顔をしている彼が、自分が他の異性と関わることに面白くないと思ってくれていることが嬉しかった。
彼の心を独占できたみたいで。もちろん彼の根底にはかけがえのない唯一の妹の存在が絶対だろうが。それでいい。それでこそ彼であり、そんな彼だからこそ、自分は心惹かれたのだ。

「カミュ……」
「ふ、おいおい、そんなチョコレートみたいにトロけちまいそうな顔されたらもう我慢出来なくなっちまうだろ? おっさんにもイレブンにも見せないでくれよ」
「うん、もちろんだよ、」
「ならいい、」
「ん……んっ、あっ……」

 アルコールのせいなのか、たまらず触れ合う唇の隙間から甘い声が漏れてしまう。キスだけでこんなに気持ちがいいとは。まるで夢見心地の世界にいるみたい。
 大好きな人と、愛しあえるこの空間がたまらなく心地よくて幸せで戦っている時のような、命のやり取りをして生きていると感じるあの高揚感を海に引き起こす。

「あっ……ふぁっ、んっ、ああっ」

 呼吸が上手く出来なくて、蕩けそうなキスから逃れようと身をよじらせると、ゆっくりカミュの両手が伸びてきた。
 まるで逃げるなと言わんばかりに。
 「オレを見ろ」真剣な青い目に見つめられ、ほんのりアルコールとチョコレートの香りのキスにすっかり酔ってしまっている。
 頭をがっちり固定されながら口腔内を舌が這い回りちゅるちゅると歯列をなぞられると、先程の空気とはまるで違う甘い空気に満ちる。
 お互いただ抱き合う喜びに無我夢中だった初めての時とは違う、ただの生殖行為ではない愛を持った営みの端々を感じる。
 今までにない新しい感覚に背中から痺れて物足りなさからゾクゾクと身を震わせる。

「あっ〜んっ〜うぅ〜〜!」

 おもむろに自分の頬を包んでいた彼の両手が離れると、片手で既に剥き出しの胸を揉まれる。
たゆん、たゆん、と手のひらで形を変える胸。魔物さえ悩殺してしまう気高きマルティナ姫や、街のぱふぱふをしてくれるお姉さんたちに比べればそんなに大きくは無い、しかし彼はそんな胸でも好きだと柔らかいとたまらない様子で。

「あうっ、んんっ」
「可愛い、」
「は、っ、あっ……」

 そんな甘い言葉を絶対言わないであろう、そもそもその容姿で行き交う女性みんなの視線を自覚無く独り占めしているのに、色恋と一番縁遠そうな彼がそんなセリフ、口にするなんて――……。
 まして、自分の為に。嬉しくて、恥ずかしくて、たまらず腰から下が疼くように跳ねる。
 まだまだ未開発でこれから彼の望むままに変わっていくであろう絶対の快楽よりもまだほんの少しの違和感しか感じない身体。
 だが、これからそれを引き出していくのが男の本能、悦しみでもある。

「んあぁ……っ」

 再びチョコレートを一口含んだカミュのキスによりじゅるじゅると流れ込んでくる甘い媚薬のような。
指先でカリカリと先端を転がされ、時々乳首が擦れて、控えめな淡い色の突起がどんどん硬くなり、些細な仕草にさえ敏感に感じる。

「柔けぇな……」
「んんぁ……っ、あっ、そんなに、見ちゃ、いやっ、」
「おい、隠すなよ。もっと見せてくれよ」
「あっ、」

 自分にはない、海だけの海のその柔らかさにたまらなくなる。横になると脂肪の塊のために重力のままに流れる胸をかき集め手のひらでこねる。
 形のいい胸や小ぶりな乳首をキュッと摘まむと海の口から甘い声が発せられた。
 ――もっと感じさせたい、もっと。もっとだ、カミュはたまらず寄せた谷間に顔を埋めら甘い香りを吸い込むと微かにチョコレートの香りもする。そして突起に舌を伸ばしていた。

「ひあ……〜ん…ぅ…」
 ――ちゅるっ、ぴちゃっ、と控えめな水音が響き耳を覆いたくなる。まだ胸しか触られていないのに、両手首を片手でまとめられ緩い束縛にシーツに埋もれる。

 胸を愛撫されて甘い声がひっきりなしに溢れてしまう。

「あ……んっ……! んんっ……ふぅ……ん……かみゅう……っ」
「どうした?」
「ん、……胸って大きくなるには、揉むしかないんでしょう? もっと、揉んで」
「そうか? 誰と比較してるは知らねーけど、オレ的には全部お前だから、いいんだよ」
「アァんっ!」
「あぁ、やわらけぇ、スライムみたいだ、」
「もう……! またモンスターに例える……!! でも、私」
「胸があろうがなかろうが、オレが好きなのはお前だけなんだよ、海」

 ――だから、全てお前じゃなきゃ意味ねぇよ。
 柔らかい胸の感触をやわやわと確かめながら寄せて顔を埋め、夢中で吸い付いてくる彼の唇に舌を這わせる時に伏せられた彼の長い睫毛が視界に入り思わず身を震わせた。
 こんなに綺麗な顔をした彼が自分を求めてくれる。こんなに嬉しいことは無い。

「あ……んっ!」

 ふと視線を上げると普段とは違う優しい眼差しで自分見つめてくるカミュの瞳があって。
 嬉しくて、切なくて、幸せで。熱に浮かされ、赤く潤んだ目でじっと見ている。
カミュはわざと自分が海の胸を愛撫している姿を見せつけるように舌を動かしてきたのだ。
そして音を立てて先端にちゅうう……と吸いつくと、海はアルコールに浮かされた思考の中、もう彼しか見えないと、すっかり普段の戦闘では見せない甘く蕩けた顔で身動ぎ声を漏らしていた。

「海……」
「あっ……カミュ……」

 これ以上深みにハマるのが怖い。逃げても逃げても、絡め取られる舌。
奥の奥まで、まるで彼にチョコレートが含まれた口腔内ごと食べられてしまうように深くて喉の奥まで犯されているようなそんな激しいキス。
 こんなキスがあるなんて、知らなかった。彼に出会って知った事が増えた。

「ふぁ……っ、あっ、」
「もう一度、」
「んっ、んんっ」
「はぁ、」

 口の端からチョコレート混じりの唾液が溢れると、そのまま伸びた舌先で絡め取られ、ちゅうう……と舌も吸われて、うまく呼吸が出来ない。

「っん、くるし、っ、あっ、」
「だめ。ちゃんと見せてくれよ。オレに感じてる顔、ちゃんと見せてくれねぇか」
「はっ、あっ……」

 その綺麗に整った顔でそのセリフはずるい。ズルすぎる。ズルいオブザイヤーに彼は間違いなく入る。
 慌てて近づく顔を離そうとするも、後頭部を引き寄せられて唇を何度も啄まれる。お互いの舌と舌をツウ……と伝うチョコレートの香りにクラクラと酔いしれる。
無我夢中でキスをすると、そのキスの合間にあっという間に下腹部を覆っていた下着も彼の器用な手先によりスルリと引き抜かれ、完全に海だけが何も身にまとっていない状態になる。

「は、あっ……んっ、」
「あぁ、脱げちまった……」
「んっ……」

 いたずらっ子のようなニカッとした笑みで、ワザと、恥ずかしさを教え込むように。自分の引き抜いた下着を見せつけながら、それもシーツの下に滑り落ちてしまった。
 ベッドの下には乱雑に自分たちの脱ぎ捨てた服が点々と散らばっているだろう。
 こうして肌を重ねるのは二回目なのに、いつの間に仕込んだのか、異性を抱いた経験は今まで無いと話していたはずなのに。
 彼の持つ手先の器用さは大きな武器だ。それがこの愛を感じる行為にも活かされているだけ。
 耳元で低く囁く普段の彼からは俄に信じ難いくらいにとろけそうな甘い声、導くように囁かれながらゆっくり彼の手により開かれていく両足。その間の赤い部分を露わにする。

「はっ、あっ……んっ、」
「海……お前も、我慢してたのか」
「は、あン、ッ、んっ」
「オレも――なんだけど、な」

 そして、下半身にゴリッと当たった熱に海は思わず恥ずかしくてたまらないのに、赤い顔でカミュの手が導いたそこの熱に触れてますます下半身を甘く、ジュン……と濡らしてしまった。

「あっ、(カミュの)……おっき、くなってる……」
「な、っとに、お前は……」

 そして、キスと胸で既に待ち焦がれたように下肢の間を開けば、中につぷっ、と指が一本沈められた。

「痛くねぇか?」
「ん、あっ、痛く、なっ……」

 たった一本ではあの破瓜の時に感じた死んでしまいそうな、無理矢理引き裂かれるような痛みはまだ感じない。
 浅い場所をカミュは手探りで愛撫してじわじわと進んでいくと、その途中ある箇所を指が掠めると海はビクビクと腰をはね上げ内ももに思わず力がこもる。

「指、辛くねぇならもう一本、増やすな」
「あっ!」

 自分には分からないが、痛がる海の顔は見たくない。
 早く、早く自分だけを感じて気持ちよくなって欲しい。
 めくるめく快楽ってのを味わわせてあげたいと思った。

 2人が同じ気持ちで愛を交わして気持ちよくなり愛し合えるように。それを確かめるように。膣壁をぎゅうっと締め付けると、カミュは温かな温もりと粘液に満ちている膣口の上のザラザラした部分に狙いすましたようにグイッと第一関節を曲げてある一点を軽い手つきで突くと海の声が明らかに演技ではない本気の快楽の声に変化した。

「あぅ、っ、あっ、ああっ、見ないで……っ見ないで、っカミュ……あっ、あっ、」
「嫌だ。見たい、見せてくれよ――なぁ、」

 恥ずかしくてたまらないと、明るいから見ないでと顔を隠す姿も愛おしくて。
 顔を隠す腕を拘束されるその仕草さえ海は感じている。ならば顔を隠す余裕さえ、無くしてやろう。
 カミュはそのまま身体をどんどん海の下へ下へずらすと、あろうことか。自分の二本指を締め付ける膣口の上にあるひくひくと震える突起に口付けたのだ。

「多分おっさんが人払いしてくれたのかみんなと離れてるけど。あまり――大きな声出すなよ」
「あっ――!! ひ、っ、んぁっ、ああっ!!」
「ン、っ、キツっ、締まる……っ」
「ふあぁ! ああっ……」

 少し、いやかなり強引だが、指で何度も突かれるより柔らかな舌先で刺激した方が悦びそうだ。
 ガシッと両膝を掴まれ、イヤイヤと、首を振る海にお構い無しに思い切り左右に開くと、カミュの綺麗に整った顔が自身の普段隠された割れ目に触れてフーっと強めに息を吐くと、割開かれた唇から伸びた舌でヌチュヌチュと愛撫を始めたのだ。

「ひ――!! んあぁ、あああっ!」

 露わになった剥き出しの粘膜や固くとがった花芯にそっと舌を這わせ始め、中指と人差し指は変わらぬ動きで愛液を掻き出すようにジュップジュップと音を立てて導く。

「んあああ〜あああ〜!!」

 音は止まない。耳を塞いでもその隙間から響くのだ。ちゅううっ、レロレロレロ、と響く水音に込み上げる羞恥を抑えきれない。初めて彼の熱に貫かれた痛みの欠片さえ一気に遠くの彼方だ。

「んああ……ああん……(そんな、ダメ、気持ちいい……指でされるより……舌で……っ、入ってる、感じちゃう……!)」

 強い敏感な花芯への刺激は痛みすら覚えるのに、だが本当はこうされたかった。彼を思ってまた、こうして触れて欲しくて、一人で慰めていた時よりもそれ以上の快楽だ。
 腰を揺らし、海は無意識にカミュの顔に股を押し当ててすっかり感じ入ってしまっている。
 痛くも無く強く、優しく花芯を舐める舌はやがて包み込み軽く捏ねるような動きに変わる。
 クニクニクニ……と捏ねられ、これにはたまらず腰が浮いてしまう。

「ん! あっ、はっ、ん、い〜〜……んあううっ〜!!」

 秘部にそのまま顔を埋めると、形の良い鼻がちょうど自分の下肢の間に、埋まっている。
さっきよりも激しく敏感な花芯を吸い上げ、ヒクヒクと蠢く膣口にさらにぐぬぬぬぬ……と、更にカミュの3本目の男らしい指が増えて同時に花芯と共に攻められその上で寂しそうに揺れる両胸も交互に揉まれて触れろと言わんばかりに起立した突起も硬さを増し、彼の硬い胸板に潰れた。

「しーっ。静かに、な、」
「ひっ、あっ、んあっ、だったらもうやめてっ、んあっ……!」
「ここで止めてもいいのか?もうこんなにグズグズなのに……」
「っ……それは……あっ! んっ、だめ、」

 ガシッと臀部ごと掴まれて舌がズブズブと膣口に指の代わりに挿入され、逃げられないように伸びた彼の腕。
ガッチリした手で押さえ付けながらヒクつく粘膜のナカをねっとりと舐め回され、ズルルルルッと溢れてきた愛液を一気に啜ったのだ。
 これには海は首を振りながら叫んだ。そこはどんなチョコレートよりも甘く酒よりも官能的だ。

「ひいっ、んあっ、あああ〜!」

 まだまだ。これで終わらない。軽い絶頂を迎えながら腰をはねあげる海の腰を包むように抱き抱えながらカミュは夢中で恋しい女の甘い部分に蜜を求め舌で舐めながら下半身はもう痛いくらいにはち切れんばかりの熱を既に持っていた。
彼の自身は苦しいくらいに張り詰め海を求めていた。

「海……、」
「あっ、(カミュの……おっきくなった?)」
「挿れてぇ……もう、いいか、」
「んっ、うんっ……」

 太ももにずりずりと擦り付けられた熱に思わず期待に、膣口が震える。
 既に痛々しいほど張り詰めた男根を持ち、花芯をクリクリと摘み海が甘く身じろぐ、その合間を縫うように確かめるようにグググ……と音を立てまだ開通したての狭いナカを進む。

「ふぁ……っ」
「あ、……ッ、悪い。痛く、ねぇか……」
「あ、んっ、少しだけ、でも、平気……っ、カミュので、拡げて……っ」
「っ……それ、反則だろ……――……!」

 ゆっくりとゆっくりと。確かめるように。中途半端にするよりも、勢いよく。引っ掛かりのあるまだ破瓜の余韻の残る粘膜を拡げるよう自身の昂りを海のナカへズブズブ……と沈めていく。

「うう……っん、痛くな、っ、でもっ、苦しい……」

 中にゆっくり確かめるようにカミュのねつが埋まっていくと、カミュは抱き込むように本能に溺れ、そして――海の身体を揺さぶるような激しい律動が始まった。

「あっ! ――っ!」

 このまま頭からつま先まで取り込まれてしまいそうな恐怖心を抱く程深く繋がり、すっかり欲にそまったカミュが覆い被さっており、痛みの中に芽生え出した快楽から逃げられず、身動きが取れず真上から叩きつけるように。パンッパンッと2人の肌と肌のぶつかる音が響く。

「あああ、あぁああ! は…あっ! かみゅ、んっ、あっ、あっ、」
「っ、お前の中、たまらねぇな……もう、無理だ、」
「んっ、はっ、あ……はぁ――っ…はぁっ……ん、…は…ぁっ」」

 お互いに伸ばした指先。離れないように互いに絡め合いながら深くキスを交わし、カミュは腰の動きを止めずに強く抱き合い海を揺さぶる。

「海……っ、海……」
「はっ、あっ……ん〜〜〜〜!!!」

 痛みの中に微かに快楽を見出すと、頭の中は彼のことで満たされてしまって。
 深く舌を吸われながら子宮口を突かれて、もう何も考えられない。頭が真っ白になる。

「ふあっ、あって……あっ……あン……あ、きも……かみゅ、っ! んやぁあ〜あっ、ぁあ〜〜ッッ!!」

 次第に艶を帯びたチョコレートよりも甘い甘い彼女の声にカミュも下半身から下に痺れるような快楽を見出す。気持ちよさからどうしようもなく愛しいし、そして、おかしくなりそうだ。
 ビクビクと震えながら仰け反る海に口付けを落としながらカミュも強い締めつけに堪えきれずに海のナカから自身を引き抜くと、そのまま、海の平たい腹の上に自身の熱を勢いよく吐き出し、静かに呼吸を整えるのだった。

「は、は………んぁ……っ」

 ビクンと華奢な身体が震え、まるで生き物のようにカミュの熱を締め上げ、カミュは堪えきれずに果てると、再び時間差を置いて起立した自身に苦笑していた。

「はんうっ、ん、んむ、っ!んん〜〜〜っっ!」

 意識を持って行かれそうになりながら何とか耐えるが、まだ挿入(い)れたばかりなのに腰を動かす事が止められなくて。海の締め付けの強さ、普段とは違う声の甘さに完全に理性を失っていた。

 そして、またそり返る自身に苦笑すら浮かべながら、カミュは申し訳なさそうに二度目の行為を受け入れた海の髪が顔にかかっているのに気付いてそっと指でなぞるようにかきあげると、甘く身じろぎながら海の口から「んっ……」と、甘い声が漏れたのだった。

「悪い――」
「は、え?あっ、カミュ……?」

 その姿にさえ熱を放ったばかりなのに再びそり返る下半身が首をもたげている。海の一つ一つの仕草さえも。ゴクリと自分の生唾を飲んでいる自分にはこんな感情がある事さえ知らなかった。
 海を見て明らかに欲情している……分かっている。これはおかしいことではない。心から欲した女の淫らな姿に、もう止められないことを知る。

「っっ、んあ、〜〜〜っ!」
「っっ、ァ、まだ、イく……っ!!」
「あ、んっ、あぁんっ、や……あ……ぁ〜〜っ……!」

 ――多分、初めて出会った時から、この感情はずっと心にあったのだ。
 海を好きだと。認めてしまえば直ぐにストンと彼女の存在が自分の欠けたままの心の中に落ちた。
もう、手放せない。この安らぎを知ってしまった。こんなにも優しい世界が存在していることにたまらなくなる。

「あっ! ひ、っ、ちょっと……! あっ!」
「悪い、海……もう一度……抱かせてくれ」
――ぐっちゅううう!
「ん、あぁ、っ、やっ、だめっ、あっ、」
「ごめん、まだ、あと少しだけ……誰よりもお前の近くに居たい」
「むりむりむり、ッあ〜〜!!! だめだも、だめっ、んああ〜〜っ!」

 あと一回、あと一回だけ、痛みの中に快楽を見出しつつある中でカミュは再び海をシーツに組み敷いた。
 外は気づけば夕暮れで、日が沈むのも12月よりはだいぶ遅くなり美しい景色を眺めながら、二人はただ束の間の短くも優しい淡い時の中へと落ちていくのだった。

 Fin.
2022.02.26
【sweet×sweet×syndrome※R18】

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