Going Under | ナノ
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【Part3】

 忘れてはだめ、ここはビジネスホテル。こんな、こんな恥ずかしいことをする場所じゃない…でも、そんなことお構い無しに主任は全ての理性を、思考を奪うようなキスで咥内を荒らして逃げ回る私の舌を引き出してきた。もつれ合うように抱き合いながら、息すらもまともに出来なくなった私を主任の逞しい腕がベッドに押し倒した。突然組み敷かれて戸惑いに泳ぐ私の手を主任の手が簡単に片手で束ねるように一纏めにされ、シーツに縫い付けられてしまった。

「あっ…しゅ、にん、…」
「そんな目で見るんじゃねぇよ…」

 私の肩を揉んでいた主任の手は今私のブラウスのボタンに手をかけた。目の前の私に決して乱暴にがっついたりはしない。大人の余裕なのか、脱がせる事も一興だとゆっくりゆっくり楽しみながらボタンを外して、私を明かりの元に晒していく。身に着けていた吸汗製のインナーも首元までまくりあげられて、白のシンプルなレースで縁取られた下着姿が主任の目の前に露になって。「黒よりいいと」ほくそ笑まれ、主任は清楚な下着が好きなんだと理解した。

 器用にブラの3段ホックを慣れた手つきで外す姿に主任はそれなりの経験を重ねてきた大人で、私以上にたくさんの経験があるんだと何故か胸の奥が暗くなった。下着で寄せていた谷間が開放された瞬間、そのまま流れるように主任の目の前に晒される。こんな煌々とした明かりの元に晒される私の胸、恥ずかしくて早く電気を消して欲しいと懇願したけど、主任は「駄目だ」と、厳しい目つきで仕事のダメ出しをするように、私の意見はすぐ却下されて、私はそれに従うように黙り込むしかなかった。

「あっ、んんっ…」
「ああ、柔けぇな」
「っ…あまり…見ないで…下さい、小さいから…」
「…小さくなんかねぇよ、脂肪で出来てんだ。寝転がれば流れるに決まってんだろ」

 ゆっくり、ゆっくり、硬い胸板と違う私のそんなに大きくない胸の柔らかさを確かめて持ち上げるように私の手首を抑えていない方の手でやんわり揉みしたがかれる。転がされるように突起をこねくり回されて、外気に晒され、とっくに硬くなった私の胸の先端はクリクリと転がされ、思わず声が漏れてしまう。

「脚も疲れたな」
「あっ…だめっ…です、見ないでください…っ、」
「よく見とかねぇと気持ちよくなんねぇだろ」

 さわさわとパンツスーツ越しの脚に触れ、つま先を伝う指先にさえ感じて身じろいでしまう。履いていたヒールの高いパンプスはそのままベッドの下の床に転がり落ちている。こんな明るい場所で胸を隠そうとベッドにうつ伏せになると、即座に逃がさないと言わんばかりに見た目以上に重量のある体躯がのしかかって来て、そっと腕の隙間から這い出てきた手に捕まり、そのまま両胸を両手に包まれてしまう。

「オイ、隠すのはナシだぞ海」

 主任の鍛え抜かれた硬い身体がまるで重い枷となって私を逃がさないように背後から抱き潰すようにシーツと主任の身体に挟まれて私はもう逃げることも出来ない。ううん、最初から逃げようなんて思うだけ無駄だ。この人から、この目から逃げられる訳なんかない。

「何だ?そんなに隠せねぇように縛られてぇのかお前は…」
「っ…」

 縛る、その背徳的な主任からの言葉にきゅんと切なく下腹部が疼いた。この人は根っからのサドで、私はただのマゾなんだと気付いた。この人は私を支配したがっていて、私は彼に支配されることを望んで、こんなにも全身で喜んでいる…。
 会社の上司との背徳的な名前もないこの関係に大層興奮したような、主任の卑猥すぎる言葉が脳髄に響く。耳の穴に主任の舌が入り込んで、…くちゅくちゅとダイレクトに響く淫猥な水音、饒舌な男らしい声。私の事を普段は滅多に名前で呼ばないのに…。行為になるとやけに甘く毒を孕んた普段にも増して低く甘い声に全身を刺激され、堪らず身を捩らせれば、後ろでばさりと主任のたくましい肩をずり落ちたバスローブが落ち、非力な私とは違う鍛え抜かれた逞しい上半身が露になった。

「何見てんだよ」
「っ…」

 肩から腕にかけて…筋肉質な身体を惜しげも無く晒す姿に胸の高鳴りがもう抑えられずにいる…。あぁ、もうダメ…こんな明るい場所で、自分の恥ずかしい場所を好きな人に見せることも嫌だけど、何よりその意識した相手の丸見えの素肌を見ることの方が恥ずかしさに耐えきれない…。

「っ…恥ずかしい…」
「恥ずかしくなんかねぇ、」

 いつもスーツをビシッと着こなした主任が服を脱ぐとこんなにも男らしい身体をしる事…この人の鍛えられた身体…私だけが知っていればいい、と。むき出しの鎖骨から厚い胸板、八つに割れた腹筋の男らしい身体付きで迫られて拒める筈がない。今までこの身体に何人の人が抱かれたんだろう。そう考えるとまた黒い感情がむくむくと芽を出して私の思考をどす黒く埋め尽くす。

 ぐいっ、と下着ごと、もうとっくに濡れていた秘密の場所を擦られて、腰から下へ痺れたような電気が走る。そのままTバックを秘所に食い込ませられれば、溢れ出たそれが下着をも濡らし、リヴァイさんはそれが酷く気に入ったのかそのまま下着越しに指先を埋めてきた。自分の指よりも太くて長い指先が膣口を擽るのが恥ずかしいのに愛液がとめどなくトロトロと溢れて止まらない。

「あっ、んっ、んっ、」

 昨晩のルームウェアに手を突っ込んで1人で慰めるように、雨の晩の空想の中に描いていたリヴァイさんよりも現実はもっと過激だった。次第に聞こえる水音、それがどこから発生しているかなんて…考えなくてもわかること。

「すげぇなぁ、俺からはなんにもしてねぇのに…」

 刺激の強すぎる愛撫に既に膣口からはしたなく愛液を垂らしていたのを即座に見抜かれるけれど、恥ずかしいのにもう止められない。

「あッ…やぁあんッ…んっッ…!」
「こんなにケツ突き出して、ひんひん声出して、しかもこんなクソエロいド派手な下着なんかつけやがって…仕事中もこうして一人で食い込ませてたのか…?」
「あっ、んッ、は、あっ、ちが、います…っ、パンツスーツ、ああっ、だか、ら…響かないように…っ」
「そうだな、大人しそうな顔してやがるのに、服の中でこんなことして、いけねぇ女だな、本当に…脱がすぞ、もう下着の意味なんかねぇだろ、そうだろ、なぁ?」
「あっ!ダメ!待って…あっ!」

 静止の言葉も手も遮られ、そのまま主任の手によってズルリと引き下げられた下着から零れた私のお尻がヴァイさんの目の前で露になる。

「あっ、んん〜っ…」

 そのまま尻たぶに軽くキスをされ、それだけでも敏感になった身体から背筋を快楽が駆け抜け身震いしてしまう。おかしい、これくらいで感じるなんて、…そのまま期待に震え、自分でもコントロールできないくらいに濡れた赤く腫れた膣口が剥き出しになる。

「エロ…」

 そのままリヴァイさんは荒っぽく息を吐くと、そのまま私の腰を抱えて仰向けにひっくり返すともう逃がさないと言わんばかりに、逃げ出そうとした私もろとも押さえつけるように筋肉で隆起した重量感のある逞しい身体が覆いかぶさってきた。どこもかしこも硬い身体に私の肌が重なる。ずっと前からこうして居たような、不思議な気持ちになる。

「あっ…!んっ、やめて…ぇっ…!」
「止めねぇよ…。今更…、ここで止めて、お前は何事もなく部屋に戻って大人しく寝れんのか?どうせ我慢できなくてオナニーしちまうんだろ」
「っ…!」
「足を開け。もう夜な夜な寂しくて一人でオナニーじゃ満足出来ねぇようなとこまでシテやる…」

 そんなこと駄目…そんなことしたら私は本当にリヴァイさんなしではいられなくなってしまう…。包み隠さない性格に少し乱暴な口調。ストレートでド卑猥すぎるリヴァイさんの言葉に私は何も言えなくなってしまう…。それでもこうして羞恥に震えるのは全身で彼の事を受け入れ喜んでいるから。私が夜な夜なあの夜初めて抱かれた時のことを思い出して情けなくルームウェア越しに自分で虐めていた事を既に見抜かれていた…。まるで監視カメラで四六時中監視されていたかのように。大人しくなった私にリヴァイさんはとても満足しているようだった。

「っ…」
「おら、もっとガバッと開け」
「きゃっ!!」

 決して痛くないように…力づくでは無く私の意志が望んでいるのだと、そう教え込むように。そろそろと開く私に突如リヴァイさんが焦れたように膝裏を抱えて私の隠されていた秘密の場所を人差し指と中指を差し込んで、開いて赤い粘膜の部分を眼前に露わにしたのだ。そこはまだ何もしていないのにまるで洪水のように潤いに満ち、見られたことで溢れた愛液がお尻まで冷たくてひんやりと冷房の風に当てられて蜜を垂らして潤っていた。

「海…、」

 うっとりとしたようなリヴァイさんの声、自称・元々よく喋る人は普段以上に饒舌に私の其処をじっくりと眺めて、恥ずかしいのにみられていると思うと無意識にじゅんとまた新しい愛液が蕩けるように、枯れない泉からとろとろとあふれ出した。

「何もしてねぇのに濡れてる…」
「ひっ、んッ…!ああっ、いや、っ」
「ああ、すげぇな、どんどん溢れてくるぞ…」
「っ、んっ、ああっ…ダメっ、ダメぇっ…」
「スキモノだもんな…不感症だとか言ってたが…どこがだ?ったく、全然駄目じゃねぇくせに…いい加減素直になったらどうだ」
「っ…」
「おら、認めちまえ…さっきのマッサージの礼だ…お前をヨくしてやる…セックスが痛くて苦痛だと言ってたが…そりゃ嘘だ、本来気持ちいいモンだろ、それは前の男共が下っ手クソだっただけだ…」
「あ、ああっ、ああっ!」

 ウソ、嘘っ…こんなのマッサージなんか、じゃない。昨晩の1人で恥ずかしく思い出して慰めてた妄想なんて目の前の彼に幻想だと打ち砕かれて、幻じゃなく現実(リアル)で今お前を抱いているのは俺だと、リヴァイさんからの甘いキスが思考を奪い、トロトロに蕩けた私はキスで混ざりあったお互いの口に残るアルコールに浮かされた熱と主任の眼差しに溺れていた。

「赤くなって…汗ばんだ肌もエロいな…」

 無意識に流れる汗が肌を伝う、めちゃくちゃになるくらいに…固くぴったりと閉じていた両足も膣口もリヴァイさんの前でかっ開かれ、霰も無い姿で喘いでいた。

「っ…あっ…だめ!、あっ、んっ、」
「駄目じゃなくて…イイ、の間違いだろ?」
「あ…あぁ!んんんっ!」

 にゅるり。と、突然私の脚の間に入ってきたリヴァイさんが私のアソコに顔を埋めてそのまま伸びた舌がペロペロと愛液を掻き出すように舐めだしたのだ。

「ひあっ!?やっ、リヴァイさ…!」
「うるせぇな…力抜いてお前の恥ずかしい所を見せてみろ、そうじゃねぇと気持ちよくねぇだろうが」
「や……ッ?! アアッァア〜〜〜ッ!」

 ぬるぬるとした舌が尖り愛液を掻き出すように入口を何度も何度も往復する。チュプチュプと跳ねるような水音、自分の指では得られない強い快楽にあまりの気持ち良さに私はたまらずリヴァイさんのサラサラの黒髪をアソコに押さえ付けてしまう。

「ああぁあんッ あああぁぁッ!!」
「海…」

 その声が弱いのに、忘れられていた膣口の上にある突起の皮をむくと剥き出しの粒をクルクルと円を描くようにソフトな手つきでタッチしていく。腰から先が痺れたように抱えられた足が強すぎる快楽でバタバタと動いて。

「んぅッ…ぁッあッ、はあぁんッ…あぁんッ」

 リヴァイさんの口は私の下肢の間を何度も何度も攻め立て、その手がだんだんと上の方へと向かいそのまま両胸を寄せられ先端を触る。上と下、同時からの強い刺激に私は仰け反り視界が白く弾け、内腿に力を入れて果ててしまった。

「リヴァ、いさ、ぁんッあぁんッ、あッあッ…気持ちいッ…ンン〜ッ!」

 リヴァイさんの温かい舌がグショグショのそこを激しく舐めたり、吸ったり、それと同時に両手で胸を柔らかく解すように揉みしだき、すっかり硬くなった乳首を弄られ、気持ち良すぎて声にならない叫び声をあげてしまう。上下を同時に触られ、あまりの刺激の強さに得体の知れない恐怖に支配され、濁音まじりの喘ぎ声が止まらない。唇を噛み締めるように堪えてもこれでは身体が持たない。まだ挿入れられてもいないのに…!あまりにも刺激が強すぎる。今まではただ早く終われと歯を食いしばり、感じた振りをして声をごまかし天井をぼんやり見ていた。それだけの行為だったのが、変化する、声が、身体が震え、我慢できない叫び声に変わる。

「んッ…んぅッ、んうッ…!!」
「は…っ、なぁ、っ、気持ちいいんだろ、声なら我慢しなくていい、俺しかいねぇ…もっと聞かせてくれよ、なぁ、っ、」
「あッああぁんッ、リヴァイさ、も!あ、わ、たし…まっ、あっ…!んあッああぁーーっ!!」

 それは、男の人を喜ばせるような反応や計算も出来ない私の心の底からの本当の叫びだった。我慢しなくて良いから声を出せと。心の奥底から引き出された初めての快楽にまるで撃ち上げられた花火のような強い閃光が視界を奪い、目が完全に上に向いた。強すぎる快楽に縋り付くように逞しい肩にしがみつき、シーツに押さえつけられるようにのしかかったリヴァイさんの全重量に、力強い抱擁に縫い留められ暴れる下半身の腰をヒクヒクつかせながらリヴァイさんはれっきとした男性なのだと噛み締め私は達した。

「あ、ああっ、…っ、はぁ、っ、んッあッ、ぁッ…あッ、あぁッ…ハァッ…あッあんッ…」

 今まで感じた事のない強い快楽に息が整わず呼吸が乱れたまま力なくシーツに突っ伏す身体。例えるなら長距離走で何キロも走り回った後のように…。苦しくて、何度も身動ぎ、目からは生理的な涙の幕が視界を覆い、私の様子を窺う様にのぞき込んで来たリヴァイさんの顔も良く見えない。

「すまねぇ、やりすぎたな…」
「あ、っん…へ、いき…です、…っ」
「お前の反応が良すぎて止められなかった…慣れてねぇお前にぶっ飛んじまうような「快楽」ってのを与えてみたかったんだ…」
「っ、リヴァイさん…」
「ケツまで垂れてる…見ろ、」
「ああっ…そんなの駄目…! 見ないでくださっ、あっ、見ないで…ぇ!」
「はは、あー…良すぎてたまんねぇって顔してんな…そんなにヨかったか」
「っ…」

 力が入らないままの下肢の間から無意識にどろりと溢れた私の愛液を指先で膣口をぬぷぬぷと掬いながら、リヴァイさんの親指がコリコリに硬くなってすっかり芽を出している膣口の上にあるむき出しの突起をヌルヌルとした手つきで転がし始めた。

「ひっ、あっ…んっ!だめ、あっ、ああっ、」

 あまりにも強い快楽に腰が浮き、それなのに逃げるなと腰を抑え込まれどうすることも出来ない。

「すげぇ、ヌルヌルだ…またすぐイきそうか…」
「っひっ、ああっ、んっ!!ああっ、触らないで…だめっ、だめええっ!あああ〜っ!!」
「逃げんじゃねぇよ…、おら、受け入れろ、」

 ピンピンと弾く様に強く何度も何度も自分で触るときでも容易に感じられる其処を何度も強く擦られ、その刺激の強さに私は目を見開きさっき達したばかりなのに、また刺激を受けこのままでは耐えられないと腰を浮かせて逃げようとするけど、リヴァイさんは逃げるなとそのまま腰に腕を回されてシーツに無理やり押さえつけられ、リヴァイさんの逞しい肩に足をかけたままつま先が何度も空を蹴り、連続で与えられる強い快楽に抗えず私は続けざまにまた達してしまった。

「あ、はぁ、っ、んぁっ…も、あっ」
「海…見てみろ、」
「ん…は、ああっ…は、い…?」

 まだ前戯だけなのにもう二回もイカされ、既に息も絶え絶えな私に大丈夫かと配慮しつつも決してやめる気配はないリヴァイさん。真上から覗き込むリヴァイさんの瞳は私の痴態に興奮したようにギラギラと光っていて…たまらず見つめ返すと、リヴァイさんは急に私を抱き起こしてある方向へ私を抱いたまま向かせた。行き過ぎた快楽でもう何も考えられない私に、指し示した先に見えたその光景に私はたまらなくなって羞恥に震えた。

「あっ、やだ、…っっ!」

 リヴァイさんが顎で示したその先、私の視界に飛び込んできたのはホテルに備え付けられているドレッサーの半楕円形の大きな鏡。指紋ひとつないそしてその鏡にはリヴァイさんに背後から抱きすくめられ大きく両足を開いて普段目にすることの無い赤く色づいた粘膜から愛液を纏い蠢く余りにも淫らな裸の私が映っていた。

「は、見ろよ。とんでもねぇ姿だな…お前の顔が良く見えるな…」
「や、ぁッ、やめてえっ、見ないで、見ないでくださっ、」
「ああ、すげぇ眺めだ、…海、」

 自分のそんな姿なんか見たくない、それなのに目をそらすなと後ろから手を回して、リヴァイさんの逞しい上半身が、太い腕が私の中を攻め、真っ赤な顔で髪を振り乱す私を目を逸らすのは許さないと顎を掴まれ執拗に挿入されたのは逞しくそそり立つリヴァイさんではなく、リヴァイさんのしなやかな二本の指が無遠慮に私の膣口の中を掻き乱し本能さえも奪っていく…。

「あああ〜!!っ、ダメえっ、いやぁっ!恥ずかしい、恥ずかしいです…!あ、っ、いや…!見ないでっ、見ないでください…!」
「あぁ、そうだな、鏡にお前の恥ずかしい部分が丸見えだな…見ろ、こうすると、どんどん溢れて来るな…」
「やぁっ、ああっ、」
「海…、」

 行き過ぎた快楽を与えられすぎ、ガタガタと震える足、そのまま膝立ちにさせられると、ズリ、と後ろから抱き締められながら私のお尻にはもうすっかりこの状況に興奮して雄々しく猛ぶったリヴァイさんの、ガチガチになった下着越しの熱を押し付けられ、震えが止まらなくなる。あの時も大きくて苦しくて…そんなに大きいリヴァイさんのが我が物顔で私のナカを掻き回すなんて…。想像するだけでひくひくと胎内が疼いて愛液が溢れシーツに垂れてしまった。

「チッ、シーツに垂らしたな…」
「あっ、ごめ、なさ、あっ…待って…っ、くださ、っ」
「っ…この状況で待てるか…よ、」
「ひっ、ああっ!んああっ、いっ、…」

 私のソコはまるで生き物のようにひくひくと蠢きしとどに濡れて、ボクサーパンツから取り出した硬いリヴァイさんのそれが何度も感触を確かめるようにずり、ずり、と膣口から突起に掛けて挿入れる素振りをしながら何度も何度も往復する。

「ッなんだ……? 挿れていいのか?」
「う、ん〜〜〜〜ッ…!」
「ッ…狭ぇ…、もっと、力を抜け…っ、そんなに力込めれちゃあ挿入らねぇよ…」
「あっ、むり、ですっ、ひ、う…」

 硬く熱を持ったリヴァイさんがゆっくりゆっくりグググ…と押し入ってきた。あまりの熱量に呼吸さえうまく出来ないまま、それが焦らされているみたいで無意識に期待からパクパクと求めるように膣口が疼いて飲み込もうとする。

「んんっ、ああっ…リヴァイさ…っ…くるし、ひ、あっ!」

 理性が本能に簡単に敗北するように、鏡越しに映る私の顔は真っ赤で、目は焦点が定まっていない、お酒に酔っているのもある、酷く汗だくなのに、私の後ろで意地悪そうに、加虐的な笑みを口元に携えたリヴァイさんの鋭い目に射抜かれて、恥ずかしくたまらないのに身体はリヴァイさんの熱を求めてる。焦れったいその動きにたまらず叫びそうになる。もう、狂いそう…欲しい、欲しい、早くちょうだい…その熱で一思いに貫いて…!

「やぁ…っ、リヴァイさ…ん…っ、はや、く挿入れてぇ…」
「あ? 挿入れてるじゃねぇか…」
「っ、ちが…っ」
「どこだ、どこに俺のをぶち込まれてぇんだ…お前は」
「ひっ、…っ、あぁ、っ、」

 叫び出しそうな快楽に今もまだ理性を捨てきれない私の押し隠した本能を見抜いたようにリヴァイさんは少しだけ、後ろから傘の部分で愛液をほじくり出すように何度も擦り付ける…。リヴァイさんの硬くなったそれが下半身の突起を愛液とリヴァイさんの溢れる先走りで絡みつくようにヌルッ、ヌルッ、と擦るだけで決定的な快楽をいつまでも与えてくれない。それなのに、リヴァイさんは…太ももまで愛液が伝うのが分かるくらいに鏡越しにその姿を見せつけられ、こんなにもリヴァイさんを求めてグズグズに濡れてるのに、まだ欲しいものをくれない。嘘、嘘つき…リヴァイさん、全然、まだまだ半分も入っていないのに…。鏡越しに縋るような目でリヴァイさんを見つめると、リヴァイさんは、荒っぽく息を漏らしてニヤリと笑っている。その顔があまりにも色っぽくて…。リヴァイさんのその先の部分だけを幾度も出し入れされていたのが急に一番太い部分まで入って解すようにゆっくり中を広げられていく。

「あう、っ、あっ、んん〜…っ…!」

 前付きの私には背後から貫かれるのは辛い、でも、リヴァイさんに散々唇と指で愛されて、とっくにグズグズに濡れそぼっているせいで痛みは感じない。ただその、質量から来る圧迫感が苦しくて、たまらず呻き声が出てしまう。

「っとに、その顔は、反則だ、海…」
「ああっ、んン〜〜っ!!!」
「ああ、ほら、これが欲しかったんだろ…」
「っ、ああっ、いっ、ああっ、」

 後ろから前の鏡に見せつけるように…その瞬間、ズブブブ…ッ、と勢いよくその逞しい自身が背後から私を一瞬で貫き、私はとうとう待ち焦がれたリヴァイさんの熱を全身で受け止め、
待ち焦がれた快楽にそれだけで達してしまった。

「んあぁんッ、あぁんッ…あッ、痛っ、ああっ、」
「っ、相変わらず狭ぇ、な…」

 その拍子に揺れた胸に興奮するリヴァイさんがより私の中で硬度を増した気がして、その大きさと硬さと熱さに我慢できずに大声で叫んでしまった。リヴァイさんも私に思い切り締め付けられて苦しいのか呻きながらも私のナカに収まった自身が、馴染むまで動かないでいる。けど、さらに焦らされてるような気がして思わずリヴァイさんをきゅううっと締めてしまう。前付だし、この体制では奥まで挿入らない、それなら…でも、鏡に映るリヴァイさんの顔があまりにも色っぽくて…それだけでもうイカされそうになる。

「あっ、あっ、んっ、リヴァイ、さ、…んんっ!」

 それなのに、背後からも変わらずリヴァイさんのそれは私の子宮の壁までみっちり埋まっている…。

「っ、お前の中狭すぎてむしろ痛てぇくらいだな…ここ、分かるか」
「あっ、んっ、ひっっ、あっ、」
「ここだ…お前のザラザラしてる所…ここに擦り当てると気持ちいいな…」
「リヴァイさ、ん、ああっ…っあぁ、あっ、んっ!」

 ザラザラしてる所?そんなの知らない、私の胎内、下腹部までみっちり我が物顔で侵入してきた許容範囲を超えたリヴァイさんを受け入れる事しか考えられず、栓をされたそこからはリヴァイさんが引き抜くタイミングで掻き出され溢れる愛液を纏い、生身のリヴァイさんは問答無用で鍛え抜かれた腰使いでまだまだ不慣れな私にお構い無しに後ろからゆっくりゆっくりと私の中を広げるように動き出した。

「…音、鳴ってる…」
「やぁんッ…あッあッ…!」
「我慢しなくていいからもっと聞かせろよ…なぁ、」

 濡れすぎてリヴァイさんと私の繋がってるところからグチュッ…クチュックチュッと絶えず濁音が混じる位の水音がホテルの室内に響き、尚もリズミカルに突いてくる。スムーズに受け止めながら、奥の子宮の壁に当たる度、痛みのような不快感にたまらなくなる。眉を寄せた私にリヴァイさんはリラックスしろとその手が私の揺れる胸を揉んだ。

 リヴァイさんの言葉に恥ずかしくなるのに興奮する身体に下から激しくグチュグチュ突き上げられ、気持ち良すぎて声が止まらない。

「見ろ、ほら、感じすぎてヤバくなってるお前の顔だ…」
「はぁんッ、ああんッ…あッあッ、んぅんッ…!!」

 顔を上げ、正面の鏡に写ってるいやらしい格好のリヴァイさんと私の姿に目を反らしたいのに顎を掴まれ目を反らすことが出来ない。リヴァイさんがズンズン腰を振るたびに
 私の胸が揺れ、その姿にリヴァイさんが嘲笑にも似た笑みを浮かべた。

「ッ…やらしいな…」
「ああっ、やらし…っ、あっ、んっ、」

 そう言うと、リヴァイさんは膝立ちのまま後ろから私の胸を両手で揉みながらズンズンと何度も突き抜け、我慢できずに思わず声が漏れてしまう。圧迫感はもう何も感じない、気持ち良すぎて、素直に声が出る、何度も何度も突かれ、目の前が真っ白になる、またあの間隔が来る。

「んッ…んッ あぁんッ…んッ んぁッ…気持ちいッ…!」
「は、っ、…そうか、そりゃあそうだ、…お前をヨくしたくてしてんだからよ…俺もだ…」
「あっ、んっ、う〜っ…!」
「…ッ、締めんじゃねぇよ…俺も、イキそうだ…」
「んッ、いいよぉッ…あっ、っ、あっ、出して、ああっ、ひゃ、あっ、んあああああーっっ…!!」
「っ、クッー…っ…!!」

 もう構わない、このまま出してと、叫んでしまった。けど、リヴァイさんは達した直前で硬く猛ぶったそれをズルンと私の胎内から引き抜くと、びゅっびゅっとそのまま背中からお尻にかけて扱きながらリヴァイさんは瞳を閉じてはぁー…と熱い息を漏らして達した。それすらも色っぽくて、私はその姿にまたはしたなく達してしまった。

「っ、…海…」
「ああぁんッ あぁんッあぁんッ!!も、ッ やあんッ…ッあッあぁッ…ああぁぁんッ」

 ついさっき達したばかりだというのに、震える私を組み敷きながらリヴァイさんが呼吸を奪うような激しい口づけを落としてきた。舌と舌を絡め合いながらリヴァイさんの熱がまた私を貫く。私の両足はリヴァイさんに抱えられたまま。揺れながら今度は向かい合わせで貫かれ、ピンと両足が張ってしまう。最後は獣のように、吐息を漏らし、私の肢体に余すことなく精子を撒き散らしながら達したのだと思うと、その熱を身体に浴びて、その熱さに私もはしたなくも感じてしまった。

「あっ、リヴァイさ、んっ、あっ、んぅっ!もう、だめっ、あぅっ、あっ!!」
「まだだ…終わらせねぇよ…お前が痛くなくなるまで…しっかり教えてやる…」

 まだ終わらない熱情に包まれリヴァイさんが呼吸さえも奪いつくすような激しいキスをしてくる。交わしたキスはほんのりウィスキーの香りが立ち込め、流れた汗がシーツにまた新たな染みを残した。



「は…っ、あ…っ」

 ふ、と。目が覚めた視界に飛び込んできた景色は煌々とした明りが照らす真っ白のホテルの一室だった。一瞬何が起きたのかわからないまま、ふと声を出そうとした瞬間、喉から漏れたのはかすかすの情けない呼吸だった。

 起き上がろうとした瞬間腰の鈍痛に思わず顔をしかめベッドに顔を埋めて私は身悶えた。腰だけじゃない、全身が痛くてたまらない。擦り合わせた足の間で膣口がしみるように痛んだ。

 昨晩の記憶が夢じゃないのなら…。主任は私が「痛い」と言わなくなるまで男性経験も乏しい私へ覚えたことのない快楽を植え付けるように何度も何度も抱いた。前後不覚になって沢山恥ずかしい言葉を口走った気がする。
眠たくなって、より一層奥を激しく突かれて起こされた。̪大きなベッドのシーツは私とリヴァイさんの交ざり合った体液や汗で濡れてしまい、身体を清めようとそのまま抱きかかえられてお風呂へ連れて行かれて、その後お風呂でも抱かれた。身体を拭かないままベッドに戻ってからも抱かれて、私が失神するように眠りに落ちた頃、主任が満足する頃には夜明けが早い夏の空は朝を迎えていた。

 隣には私を抱き締めたまま、長い睫毛を伏せ、枕に突っ伏すようにうつ伏せで眠る主任の無防備な寝顔があって。逞しい腕が私の腰を抱いて引き寄せて眠っていた事を知る。つい数時間前まで、私はこの人に気の済むまで抱かれていたんだと噛み締めながらそっとさらりとした黒髪を撫でた。

――「どうせ明日は土曜で今日は直帰だ」
――「もう一泊するか?」
――「もっと、ぶっ飛んじまうようなこと、してやる」

 遠のく意識の中で行き過ぎた快楽にもう無理だと引き絞るように叫んだ声、リヴァイさんの…、低く囁くその言葉に私はきちんと返事を返した事も思い出せないでいる。
 ううん、これは夢だ、夏の夜が見せた幻。そう言い聞かせる事でしか私はこの現実を見ないようにするしかなかった。だけど、もう少しだけこの夢に微睡んでもいいだろうか。

 「リヴァイさん」まだぎこちないけど小さな声で呟いた私の声に反応するように、リヴァイさんの閉じられていた獰猛な瞳がゆっくりと開かれた。

Fin.
 2020.04.13
眠れる獣を起こしてはいけない



【Part3】

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