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【×2019 Valentine's Day×Kitchen】

  スノームーンが浮かぶ夜にの真夜中Ver.

 リヴァイの繊細で無骨な手がネクタイを緩めながら着てたワイシャツのボタンを外すと、はだけたそこから見えたのは首筋を流れる筋が雄々しく、彼の盛り上がった胸板が見え、海の目線は迷わずそこへ向かう。腕まくりした袖から見える腕も太くて男らしく、自分とは異なる男の身体に思わず魅入った。

「あぁ、あったけぇな……」
「ふふ、リヴァイさん……こっちは暖冬じゃなくても元々あったかいじゃないですか」
「そうじゃねぇ、……お前の体温だ」
「わ、たしですか?」
「夏の時に言っただろ、お前の体温ガキみてぇにあったけぇからちょうどいいと、」
「そうでしたっけ?」

 体脂肪率一桁の男は身体に無駄な脂肪が無い為か寒さに弱いらしい。東京の寒さで強ばったリヴァイの身体は海の体温で深く芯まで温められ解けてゆく。海を初めて抱いたあの雨の夜の時を思い出す。まるで毛布に包まれるような深い安心感さえ抱く。
 それは海も同じ、普段と違う2人きりの時に見せる彼の甘く囁く声を聴くだけでこんなにも心が満たされる。久しぶりの再会でまだ緊張して余分に入っていた力が抜けるように海はその場に立てなくなると、リヴァイの腕によって簡単に抱き上げられた。

「リヴァイさん、会いたかったです」
「珍しく素直じゃねぇか」
「だって……、」

 海は嬉しそうに、誰よりも安心する一カ月ぶりの大好きな彼の温度だと、そのまま急いで刻んでいた包丁の手を止め、くるりと振り返るとそのまま首の後ろに腕を回して自ら彼に口付けを落として甘えるように抱きついてきた。普段遠慮しがちな海がこうして珍しく甘えてキスをしてくるとは思わなかったリヴァイも、表情には出さない(出ない)が、贈られるキスを純粋に嬉しそうに受け止めた。海も寂しくて仕方なかったのだろう。

 最初は甘く戯れるようなキス、しかし、それは次第に熱を帯び、深い蕩けるようなキスが織り交ぜられると、時折くぐもった声を漏らし海はリヴァイのキスに溺れていく。リヴァイの手はさも当たり前のように海の両胸を鷲掴んでいた。柔らかく手のひらにちょうど収まる胸が自由自在にリヴァイの無骨な手によって形を変えていく。これが成熟した三十路のテクニックか、キスが深さを増せば増すほど酔いしれてしまい、そのままくたりと彼に甘えるようにしなだれかかった。

「あ、……のっ……リヴァイ、さん?」

 長く深いキスに骨抜きにされた海。これから何をするか。野暮なことだと目の前の欲に飢えた男は笑う、一か月間もの間お互い離れていて、こうして甘く口づけ抱き合いながら寝室に行くのかと思えば、リヴァイはそのまま海を人工大理石のキッチンカウンターへと下ろした。刻んでいた途中の野菜も、まな板も包丁も全てが邪魔だと、リヴァイの腕がステンレスのシンクに音を立ててすべて退かすとガチャガチャと大きな音が響く。
 いきなり料理する道具を奪われまさか、ここで?海が口にした疑問符はすぐに彼に唇に吸い込まれてしまう。

「あ、っ、待って……リヴァイさん!お鍋の火が!」
「んなもん後にしろ、IHなら勝手に火止まるだろ」
「でも……こんなところで……!」
「俺はずっと腹が減ってんだ……とっとと食わしてくれ、」
「はいっ、今作ります」
「……そうじゃねぇ、」

 真顔でボケる海をチョップして黙らせ、鍋の火を止める事も許されないまま早急に求めてくるリヴァイの目線はキッチンカウンターの上に乗せられた海の見えそうで見えない下半身の間に注がれた。仕事着のシャツ一枚だけの華奢な両足を肩に担いでそのまま三角に割り開くと、そのまま恥ずかしがって明るい場所で見えてはいけない場所かリヴァイの眼前で露わになる。

「お前……嘘つくのが相変わらず下手くそだな。顔に出てんだよ、今すぐセックスがしてぇと、」
「セッ!? っ…ちっ、違いますっ、わた、し……そんなこと……っ」
「隠すんじゃねぇ……俺も……同じだ、」
「あぁっ、でも、っ、ここは……だめ……、それなら、お部屋に、行きましょう……!」
「いいじゃねぇか……少し摘むくらい……ここは料理する所だ、」

 明るい場所で見られる羞恥に頬染めた海がいつも恥ずかしさから足を閉じるが、それが出来ないようにリヴァイの上半身が割り込むように侵入してきた。

「あっ、……! リヴァイさ……ん?」

 シャツ越しでも鍛え抜かれていると分かる彼の厚みのある身体の感触に触れ、胸の高鳴りを押さえられない。海もずっと彼に抱かれたくて触れて欲しくて今の今まで熱を発散出来ずに居た為に抵抗の言葉はみんな丸め込まれる。しかし、捨てきれない羞恥に今も頬が熱を帯びている。

「さっきの続きだ。早くしろ」
「っ……」

 半ば急かすようなその鋭い目つきに逆らえずに海がそっと口にしたのは自分が失敗したチョコ味のマカロン。それを唇で挟むと、そのままリヴァイの口に持っていく。リヴァイの人形のように青白く端麗な鼻筋がぶつかる距離まで顔が間近に迫る。鋭い目に射貫かれ、息がかかり、伏せた睫毛が揺れながら触れて、

「ん……、」

 切れ長の瞳が伏せられ、れっきとした男なのにどこか綺麗だと感じた。よく母親が美人だと産まれる子供が男の子の場合、母親に似て美人になると聞いたことがあるが彼の母の姿を見た時、実際にその話は本当だと思った。

 美人薄命、病弱なリヴァイの母とは直接会えないままだったが遺影の母はリヴァイによく似て切れ長な瞳に黒髪が美しい人だった、彼の叔父もあちこちに女がいると自称しているが、実際に若い頃は男前だったとわかる容姿をしている。リヴァイの綺麗な顔をまじまじ見ていると余裕だと思われたのか、お互いの唇から伝わる彼の冬の寒さよりも冷たい温度と瞳に確かに燻る熱に心奪われ、ずっと胸の中で悶々とくすぶり続けていた不満が氷解して行くようだった。

「あ、リヴァイ、さん……」

 やがてお互いの1ヶ月間という離れていた決して短いとは言えない空白の期間が情欲として胸で燃える青い火のようにふつふつと湧き出ていく。当たり前だがその間誰も受け入れていない身体は火照って、既にIHコンロの上でぐらぐらと煮えたぎる鍋の湯のようだった。

 海はリヴァイに抗議の声を上げた。彼はいつもつまみ食いでは済まないくらいに自分を淫らに暴いて気の済むまで喰らい尽くすじゃないか。
 
よく食欲と性欲は比例すると言う。しかし、彼はそんなに食欲はあっただろうか。ここは料理をする場であり、いかがわしい事をする場所ではない。愛し合うのなら寝室と言う適した空間がちゃんとあるじゃないか、と。しかし、抗議の声は意味を成さない。これまでも彼はTPO問わずマンションの色々な場所で自分を求めてきた。
 目の前で自分の肢体を余すことなく見つめる彼は完全にこの状況に酔っている。年甲斐もなく欲求のまま欲望むき出しの欲を孕んだ美しい獣のような男の姿は浅ましいか、いや、そうは思わない。今まで離れていた期間の分も取り戻すように早急に自分を抱いた。
 触れたそこから蕩けるようだ。先ほどリヴァイに内緒でこっそり口にした焼酎入りのチョコの強いアルコールが作用しているせいだろうか。

「オイ、お前……そんな顔、してんじゃねぇよ」
「えっ……!? あの……っ、どんな……っ、」
「クソエロイ顔。真っ赤になって、目ぇとろんとろんに蕩けて…口も半開きで…俺に黙ってしこたま酒でも飲んだか」
「……ご、ごめんなさい……その、それを」
「あ? 焼酎入りじゃねぇか……お前らしいな、自分用に買ったのか」
「はい……こっそり食べようと思って……」
「ったく……俺にも食わせろ」
「はい、」

 1粒手に取り彼の口に持っていこうとする。しかし、リヴァイは違うとふるふると、首を横に振るとそれを奪って海の半開きの口に咥えさせた。マカロンのように「口移し」で食わせろと言うことだろうか。

 海の脳内を占めるのは不埒で淫らな妄想。リヴァイの低い声が耳元で響くだけで彼と幾度も繋がって今も求める下半身が彼を欲しくて求め切なく疼いた気がした。

「は……、んっ、」

 口移しでアルコール入りのチョコレートを食べさせ合う。流れ込むアルコールの強さにクラクラと目眩がする。いつもよりもアルコールが全身に回るのが早い、そんな気がした。

「なぁ、海よ。さっきから何を考えてやがる…」
「っ……」

 普段と違う体勢、下からじろりと見上げるように見つめてくるリヴァイのどこか普段と違う眼差しに海は何でもないとそっとリヴァイの頬を包むように撫でる。キッチンと言う料理をする空間で普段と違う体勢のまま彼になし崩しに抱かれてしまう。お互いにもう若くもないし、そろそろ落ち着く年頃だとは思うが、こうして求められることは決して嫌ではない。自分にはもう最初から彼を拒む権利など一切ないのだ。
 これまですれ違い離れていた距離や日数に比べれば…たった1か月、しかし、幾度も彼に抱かれて植え込まれた肢体はもう彼を延々と待ち焦がれて止まなかった。そして残るのは燃えるような情欲と本能のままに。お互いはもう目の前の相手しかもう見えない。
 焼酎入りのチョコレートのせいか、ガンガンに暖房が部屋中を暖めているからなのか、それとも目の前の彼にとっくに酔わされているからなのか、ほわんと浮かされた思考の中で海は未だ羞恥心を捨てきれなかった。普段は寝室のモダンな光を放つダウンライトの光の元でしか晒したことの無い素肌を、キッチンの煌々とした明りの中で今から彼に抱かれ、余すことなく全身を見られるのとでは訳が違う。
 まして、風呂にも入っていない仕事を終えたばかりの身体を露わにするのとでは否が応でも意識してしまう。
 それなのにリヴァイは開かれた両足を肩に担いだまま、重くはないのか。じっくりと普段下着に隠されているクロッチ部分に指をひっかけてそのまま赤くなる海の身体の秘密の場所を露わにした。

「あっ、こんな明るいところで……! ダメっ、見ないで下さい……!」
「チョコが溶けちまう前に食わねぇと、だろ」
「っ、」
「1ヶ月だ……1ヶ月もお前とシテねぇ…俺も溜まってんだよ、海」
「あ、あっ、」
「海、お前、俺が居ない間、シテたのか?」
「ん、あ、……何、をですか、っ?」

 海の身につけていた清楚な白の下着に息を吹きかけられ、海はゾワゾワと尾てい骨にまで伝う快楽に震えた。しかし、一見リヴァイの好みの白で清楚に見えるが、よく見れば臀部の割れ目がレースで透けている。食い入るように見つめれば臀部の割れ目に下着が食い込む、いわゆるTバックの下着は色の割にかなり大胆で。こんな下着をいつの間に購入したと言うのか、リヴァイは海が愛用している通販サイトの下着をこっそり買ったのかと問い詰める。

「あ? 馬鹿かお前、ナニをだと? 下の毛の生えてねぇガキじゃねぇんだ。野暮なこと聞くんじゃねぇよ。それとも何だ? わざと俺の口から言わせてぇのか?」
「な!? し、知らな……いっ、」
「はっきり言え、俺が居ねぇ間オナってたのかって聞いてんだよ、」
「えっ!? な、しっ! してません…、」
「嘘つくな、妄想してたんじゃねぇのか?」
「っ、してませんよ。そんな事……意地悪しないで下さい!」
「嘘つきは泥棒の始まりって言うだろう、なぁ、海よ……そんな気ねぇとかいいつつ、いい反応じゃねぇか……俺をワザと試した仕置きだ。普段どんな風に1人でシテんのか、今ここで見せろ」
「えっ!? ええ!?」
「俺の許可なく新しい下着まで買いやがって……しかもTバックとは……、こんなくそエロい下着でてめぇはナニを期待してやがった?」
「っ、これは……あの、バレンタイン限定の下着、……リヴァイさんに……見せようと……その、まずは試着しなきゃって…あっ!」
「こんなイヤらしい下着を俺が居ない間に着てるとはとはな…見ろ、ケツがスッケスケに丸見えじゃねぇか」
「っ!」

 手で臀側から剥ぐようにずり下ろされたレースは直ぐに両足から引っこ抜かれ、目の前にぶら下がっており、海は目をそらす。
 こんなモン邪魔だとフローリングの床に放り投げられてしまい、海はバレンタイン限定に飛びついて急ぎネットで買ったのにと抗議の声をあげる間もなく普段隠されているそこを露わにされ、海が感じるよりも先にリヴァイは食い入るように剥き出しにされヒクヒクと震えて赤く染まる海の秘密の場所をじっくりと見つめながら低い声で呟いた。

「お前の下着なんか別に何でもいい、どうせ脱がしちまうんだから……無駄金だ」
「っ、そんな……」
「お前はな、変に余計な小細工しねぇですっ裸で待ってりゃいいんだよ」
「なっ……!!!」

 何でそんなデリカシーのないことを言うんだ。彼は女心を全く理解していない。年上の彼に少しでも釣り合うようにセクシーで大人っぽいランジェリーを選んで身に着けているのに。結局脱がしてしまうから着飾るのは全て無駄だとバッサリ切られた気がして海はショックを受けたようにしょんぼりと悲しそうな顔でリヴァイの事を見つめている。そして自身の指に口づけた目の前にいる三十路の色男は清楚な海を見てにんまりと珍しく微笑むがその笑顔が決していいものではないことを海は分かっている。
 ビクビクと震える肢体、無意識に彼に反応してしまう自分が恥ずかしくもあった。しかし、その手は彼によってエスコートされて足の間の中心に宛がわれる。

「自分で自分のいい所を触って俺に見せて見ろ」
「え……っ!?」
「上手に出来たらその倍ヨくしてやるからな」
「リヴァイさん、何を急に……っ、そんなの、出来ません……!」

 突然真顔で何を言い出すのかと思えば思わぬ彼からの指示に海は耳まで赤く染めてフルフルと首を横に振る。
 そんなことはできないと、羞恥のあまり死んでしまう。自分で自分の性器を弄って見せろだと、しかし、リヴァイは悪魔のような囁きで純真な彼女を暴く。すがるような眼でリヴァイは囁いた。

「お前は俺の頼みが聞けねぇのか……」
「っ……ずるい、ですよ……」

 三角に折りたたんだ足は既にリヴァイの肩に担がれ、下着も取り払われ、かつて仕事で一緒に働いていた頃を髣髴とさせるような指示に海は震えながらも従うしかもう自分は彼に抱いてもらえないのだとどこかで諦めながらそっと既に彼に丸見えの秘所を露わにし、赤くヒクつく入口の上の突起に手を伸ばす。

「ん……っ、あっ、はぁ……っ、」
「ああ、相変わらずソコがいいのか、」
「っ……ふっ、んっ……」
「だが……ソコだけじゃねぇよな、お前は」
「っ……!」

 清楚な雰囲気を纏う海が今自分の目の前で両足を広げて秘所を露わにしてその上にある敏感な粒を愛液で濡れた指先で転がす。自分に射貫かれるように見つめられながら自慰に耽る姿にリヴァイはすっかり魅入っていた。恋しい女が居るのに自分の事など気にせず淫猥に耽る浅ましい姿を見せつけている。親も元恋人も、誰も知らない、自分だけしか知らない海の秘密を暴く事に暗い優越感がリヴァイを支配した。背徳的なこの雰囲気に包まれ、お互いにここが料理をする場所だと言う事も忘れて。研修で缶詰にされて疲れていたはずだが、その疲れが増せば増す程に疲れた自身に熱が集まる。

「ああ、クソエロいな……お前がこんな風になるとは知らなかったが……なぁ、こうして一緒にこっちを触られるとお前すぐイッちまうからな、」
「あ、っ、んんっ!」

 どうした事か。寂しさ故にたまらなくなって自ら触れた時はうんともすんとも言わず、冬の乾燥した空気のようにピタリと閉ざされドライだったのに今はウエットに滴つ愛液、上から照らされたオレンジのライトを受け粘着質に潤っている…。彼がその入り口の上の敏感な突起に触れただけでくちゅりと恥ずかしい音が鳴る。割り開かれたそこからはとろとろと溢れる粘度の高い温かな愛液。くりくりと突起を転がすように愛撫すれば気持ちよさから素直に甘い声が出た。

「あ、っ……んっ、気持ち、いい、あっ、リヴァ、いさん…」
「今度もしまた出張とかあったらお前が寂しくねぇようにちょうどいい奴でも買ってやるか?」
「ん……いいの……?」
「俺が居ない間、1人で気持ちよくなれるヤツだ、」
「っ……! あぁ、っ、あっ、あっ、」

 その淫猥な言葉に妄想を掻き立てられ、海は小さな身体をビクビクと震わせながら軽く達してしまう。ただ目の前の愛しい彼に穴の空くほど見つめられているだけだと言うのに…。達した瞬間、ぎゅううっと赤く光るソコが生き物のように粘着質な音を立てて窄まり、愛液がトロトロと溢れてきたのだ。

「うわ……エロ、」
「あっ! やだっ、言わないで、下さいっ、」

 恋しい海のあまりにも卑猥な光景にリヴァイは思わず感嘆の声を漏らした。1ヵ月ぶりの交わりとそしてこんな刺激的な姿を見せられて何にも反応しない男などいない。リヴァイは肩に乗ったままの海のつま先がピンッと伸びて後ろに倒れ込みそうになるのを腰に腕を回して支えながら痙攣する海の身体を支えながらじっくりと眺めていた。

「オイ、まさかもうイッたのか?」
「んっ、ああっ、んぁっ……!!」

 快楽の余韻に浸りながら今も打ち震える海の顔は目の端まで赤いし、大きな瞳がウルウルと潤んで濡れている。こんな場所を好きな人に穴が空くほど見つめられる…。いつも行く婦人科の遺体だけの内診とは明らかに違う、気持ちよさしかない、リヴァイの見上げたその視線は情欲に染まり、その眼差しに海はまた感じてしまう。それは間違いなく自分に欲情している眼だ。さらりとした黒髪が内腿に触れた。
 …ああ、無理だ、恥ずかしさに耐えられない。
今すぐに足を閉じたくても自身の両足は彼の逞しい肩に担ぎあげられている、腰に腕をガッチリ回され暴力にも似た彼の目線からは逃れることは出来ない、彼は自分を恥ずかしがらせてどんどん理性を奪って、そして最後は前後不覚になるまでとろとろにされてしまうのだ。お互いの口の中で溶けあうチョコレートのように。海羞恥に震え、身悶えていた。

「ああ、たまらねぇな……海……」
「あっ、んああっ、はっ、だめぇっ……」
「お前、1人でこんな風にしてたのか……勿体ねぇことしやがる」
「っ……いや、あっ、見ないで、っ、んっ、」

 見つめ合いながらリヴァイは海がこっそり食べていた焼酎入りのチョコをまた口に含んだ。甘ったるいチョコレートに包まれながら蕩けた中身は辛くて苦い大人の味、例えるならまるで海のようだと思った。見た目は清楚で甘い雰囲気をしているのに、いざ口にすれば誰よりも甘い声で淫らに啼いて、そのギャップに翻弄される。

 これで満足したのだろうか、リヴァイと深いキスを交わしながら海はお互いの口の中で溶けるチョコレートと焼酎の香りとリヴァイがさっきまで飲んでいたハイボールの香りに思考までもトロトロに蕩かされていく。元々お酒には強い筈なのに、お酒を飲んでいても自分は何も変わらない筈なのになぜか今日はいつもよりも敏感に感じる、一か月間のお預けが自分にも堪えたのだろうか。

「それで満足じゃねぇだろうが……」
「んっ、あっ、奥まで……届かない……です……」
「手伝ってやるよ、」
「ひっ、んっ、……」
「ああ……くそエロいな」

 自分の手を使った所で何も感じない愛撫に海はぐぬぬぬ…と入り込んで来た自身の中指とリヴァイの太い指を受け入れ内腿に力が入ってしまう。愛液を纏い滑り込んで来たのはリヴァイの中指だった。指が何度も何度も往復し、濁音が響く。寸分の狂いもなく中のざらざらした上壁の部分を擦られ海は動けないまま腰をビクビクと震わせ仰け反った。

「あっ、ああ〜っ! やっ、ああっ、ゆび、ああっ、抜いてっ、ああっ、リヴァイ……!」
「ああ、締め付けて、今すげぇ出たな」
「っ!」

 心なしかいつもよりも息を荒くしたリヴァイの指が何度も何度も往復するたびにじゅぶじゅぶと淫猥な音が耳を刺激する、お互いに酔っていない筈なのにこの雰囲気に完全に飲まれている。

「はっ、あん、ぅ、ふっ、うう〜……ん」

 鼻から漏れる吐息が甘さを増して、勢いよくリヴァイが唇に噛みつくようなキスをしてくる。酸素を求めて苦し気に口を開けば割り込んできた舌が生き物のように入り込んできて粘着質な音を立てた。舌と舌を絡め合いながらチョコレート味の唾液を飲み込めば二人の間から零れたチョコレートが海のブラウスを流れて胸に落ちてしまう。

「っ……ぁあっ」
「ちゃんと飲めよ……汚れちまうだろうが……」

 いつの間にかブラウスのボタンを外され、海はリヴァイの目の前でキャミソール姿にされた。キャミソールからチラチラ見える白い総レースの下着にふっくらした胸の間には先程飲みきれなかったチョコレートが垂れているのをリヴァイがしかめ面をしながらその部分を舌で嬲るように舐めると海はその刺激にさえ感じるのか身悶え背中を震わせていた。

キャミソールごとグイッと下着を押し上げて震える胸が美味しそうにリヴァイの眼前で揺れる。その間にも下肢を行き交う彼の中指の動きは止まらず、親指が突起を押せば、海はまた甘く仰け反った。

「あっ、んっ、だめぇっ、」
「さっさと脱げ、」
「あっ、見ちゃ……だめぇっ、」
「うるせぇよ、隠すな、全部見せろ、」
「ああああああっ」

そしてググッとまた更に中指から薬指と、指の本数を増やし、ざらざらした部分いわゆるGスポットへの刺激は止めない。全身とろかされて愛液が尻を伝い人工大理石のカウンターに今にも伝い落ちそうだ。

「やぁんっ、ひっ、っ! あっ、ああんっ、ダメです、キッチンが…汚れちゃうっ……!」
「神聖なるキッチンをてめぇのマン汁で汚してんのはお前だろう…なぁ、海」
「んああっ、あっああ〜〜っ! あっ! やぁあっ、あ〜っ!」

 我慢できずに海はビクン、ビクンと震えながら下肢の間が生き物のようにドクンドクンと疼くのをこらえきれずどろどろになるソコを広げて今にも果てそうになる。お仕置きだと中指に追加されたリヴァイの爪を切りそろえた綺麗な人差し指が自分の敏感な其処を何度も何度も往復させる。彼の前でこんな風に両足をカパリと開かれお構いなしに問答無用でぐちゅぐちゅと音を立てて往復させられたまらず仰け反るもリヴァイが止めてくれるはずもない。もし本当に彼が今この動きを止めたら止めてくれたとして、悶絶して我慢できないくせに。

「っ……あううん……」
「なぁ、海。こっち見ろよ、エロい顔で騒いで、たまらねぇって顔しやがって」
「っ、んっ……リヴァイ、さ、っ… …」
「お前な……いつまで俺をさん付け呼ばわりすんだ? さっさと名前で呼べよ。じゃねぇと、お前の好きなモン、ハメてやんねぇぞ」
「っ……いや、っ、だめぇっ、んん〜!!」
「なんだ、またイッたのか、」

 誰のせいでこんな身体にされてしまったと思うんだ。
 クリトリスの裏を撫でながら自慰を続ける海の手は、自分の刺激だけでは物足りないと自ら腰を振りながら自分の指もリヴァイの指に重ねて入口に挿入してくるくると円を描きながらリヴァイ自身が奥を突く真似事をしている。

「指だけでも満足そうだな。俺の突っ込まなくてもお前のここはよさそうだが」
「っ……はっ、あぅっ、あっ、」
「いや、こんなにギチギチに締め付けられちゃあ俺のチンコが入らねぇかもな……それか、別のモンを突っ込んで広げてみるか……」
「あ、ん、な、に……??」
「知りてぇか?」
「いや、……遠慮、しま……す……っ」

 何を突っ込むというのだ。まさかその拳を…見せつける彼に嫌な予感がして海は黙り込む。しかし、リヴァイは容赦しなかった。何度海が震えながら絶頂を迎えてもリヴァイがその指の動きを止める気配はない。この男は否定するが本性は好きな女を甚振るのが好きな根っからのサドだ。

「あっ、ああっ、りっ、リヴァイ……、また、ああっ、ダメっ、また、おかしくなっちゃう……!」
「ああ、見ててやるからイって見せろ、」
「んんぅ、っ――……あああっ〜!!!!」

 グリッとナカで震える胎内を何度もGスポットを突つかれ海が達した瞬間、ぎゅうっと開かれていた部分が強く窄まった瞬間、膣口から愛液が飛び出しそれはリヴァイの端正な顔に飛んでしまったのだ。

「チッ……」
「あっあっ、んっ、そこ……ダメ、あんっ、止めて……っ、っ、あっ…ああっ…ごめ、んなさっ、……」

 潔癖でいつも高貴な雰囲気の彼の顔を自分の愛液で汚してしまった…。顔を汚してしまい、一体どんな淫らな報復が来るか…期待と共に怯える海にリヴァイはその愛液が付着した部分を腕まくりした腕で拭い、その愛液を見つめるとそのまま舐めとったのだ。何の抵抗感もなくそこを舐めとった彼に海は羞恥に真っ赤に頬を染め恥ずかしそうにリヴァイの唇から覗く舌が当たり前のように愛液を舐め続け、行き過ぎた快楽を涙目で止めようとするが、リヴァイは止めない。

「甘ぇ、いつもより甘いな、チョコレートのせいか?」
「あっ、だめっ、んんっ、そんなの……だめっ、舐めないで……ぇっ……や、あぁああん!」

 その次の瞬間、ジュッ、粘着質な音を立ててリヴァイが海の足の間に顔を埋めそのままクリトリスに歯を立てながら舌を使って膣の入口をべろんと一気に舐め上げたのだ。その強い刺激に海は甘い声を漏らして叫んだ。

「やぁ〜っ! ああんっ、だめぇっ! いああっ! んっ、そんな所、舐めちゃダメっ! だめっ!」
「ん……、舐めても舐めてもキリがねぇな……ほんとに、」

 必死に足を閉じようとするもリヴァイに遮られそれどころか思い切り開かれ足に鍋があたりその熱さにびくっと震えた。いやいやと身じろぎながら感じた熱さ、しかし、感じたのは痛みではなく止めどない快楽だった。

「ああぁっ! だめ、リヴァイさんっ、そんなとこ、あ、あんっ、やぁっっ!」
「声がデケェんだよ、」

 クリトリスを包む皮を捲り、その中へ舌を入れて、ぬるりと舐め回したり、トロトロ溢れて来た愛液を舌で掬ってそれを塗り付けるように舐め取るようにじゅるじゅると愛液を舐めとられ、海は気持ちよさで腰が暴れるのを押さえつけられ、リヴァイからの愛撫をされるがままに受け入れるしかない。強すぎる快楽に海は頑なな理性を捨てて喘いだ。

「ひっ、あっ、リヴァイさ、あっ、なんで……っ、」
「オイ、どうした、」
「ひぁっ、んっ、からだ、あつい……も、とけちゃう……」
「お前、酔ってんのか……」
「ひ、あぅ、わから、なっ、ああっ、あつい、あついよぉ……っ」

 その時、酒豪で行為中も頑なに理性を崩さない海が真っ赤な顔に両目を涙目にして突然、熱い熱いと騒ぎだしたのだ。甘い言葉と強い快楽でトロトロにしないと恥ずかしがり屋のいつまでも処女かってくらいにウブな海がこんな風に前後不覚になる事等今まで無いのに。強情に鋼の理性を崩さない海がいつものように秘部を唇で愛撫しただけでこうなるはずがない。まるで…酩酊しているようだ。酒を飲んで行為に溺れる事はあってもこんな風になったことも無い。原因はなんだと探りながらリヴァイは今自分の咥内がアルコール度数の高い酒で満ちていると言うことに気づいた。
 いくら体育会系のサークル並にお酒に強い海でもダイレクトに下肢の粘膜から伝わったアルコール成分が小さな身体を余すことなく行き渡っていたようだった。

「キメセク状態ってか、」
「あ、んん、リヴァイ、さ、リヴァイ、あつい……あついよぉ……」
「呂律も回ってねぇな…大丈夫か……」
「あっ、は、あっ、んっ、」
「一旦、止めて……」

 全身を赤く火照らせてはっ、はっ、と犬のように苦しげに息をしている。唇からチラチラ見える赤い舌、半開きの唇、上気してゆく肌、このまま続けて大丈夫だろうか。一旦止めて水でも飲ませるべきだろう、しかし、いつもと違う海の姿、柔らかな胸を揺らしてのけぞりながらあつい、とのぼせ上がった顔で言うから…。

「あっ、んぁ、どうしよう……リヴァイ、ああっ、リヴァイ……」
「……海……」
「んぅ……リヴァイ、は、あっ、あああっ、んっ、あっ、」

 一旦行為を止めようとしたリヴァイだったが、目の前で震える海の姿に黙り込むとそのまま海を抱き抱えてキッチンカウンターの反対側の食器棚に押し付けてきた。

「ひっ、いあっ、な、に……、」

 膝に力が入らずガクガクと震える膝、立てない海を背後から抱きすくめ、カチャカチャとベルトを外す音とジッパーを下げる音がした、下着から震えながら飛び出したのは海の痴態と、疲れマラで腹につくほど雄々しく猛ぶった自身。暴力的なまでに起立したそれを何度か海の柔らかな臀部に擦り付けると、感じたその質量の大きさに海は身震いし、無意識に1ヵ月ぶりの熱を求めて蜜を垂らしていた。愛液どころか完全に漏らしたんじゃないかと言う程に濡れてしまっているそこをこの雰囲気に呑まれた海に興奮したリヴァイ自身が先に擦り付ける。ぬちゅ、くちゅとわざと音を立てて海を辱める。

「なぁ、太腿まで垂らして……」
「っ……あっ、んあっ、っあ、ぁ……っ! んっ、ふぅ…っぁう、入っ…ちゃう…も、立てな……あっ、」
「オイ、まだへばってんじゃねぇよ」

 立てないと床に膝を付きかける海の両足をひょいっとそのまま背後から抱き抱えると、海はリヴァイの逞しい腕に抱えられて宙に浮いたままの状態になる。その状態から重力に従って今か今かと待ち受けていた彼自身がどちゅっっと音を立ててすっぽり飲み込んだのだ。

「ひっ、ッッッ〜〜〜〜んああっ!んぁっ! 待って……、いきなり……っ、」
「は、確かに…濡れてる割にキツイな、」
「待って、急に……ああっ! 動いちゃ、ああっ、」
「っ……お前、本当にこの1ヶ月間何もしてねぇのな……」
「はっ…あ、あ、リヴァイさんは…?その、ほかの女の人と……??」
「……あ?」
「っ……だって、リヴァイさん、モテるから……私、あああっ!?」
「お前な…まだ言うか? んなわけねぇって何度、言えば分かんだよ……っ!」

血管が浮いた逞しい腕で、海の小さな身体はいとも簡単に抱えられてしまう。体格差ではなく男の腕力が重要の女からすれば真下から串刺しにされる逃げ道のない体位。海は抵抗することも叶わず、ひたすら快楽を受け入れるしかない

「ッッあああっ! ッ〜ん〜っっっ!!!!」
「早く……お前に会いたくて……っ、寒ぃし、予定早めて帰ってきたのによ……っ、は、酷ぇな……俺がその間に他所の女とハメてると思われてたとは……そりゃ心外だ、んなわけねぇって、」
「っ! ああっ、んぁっ、やあ……! 奥まで……ぇっ、とどいちゃう!」
「お前は……何度言えば……っ、わかるんだ……!」
「ひっ! ううんっ! ああ! んあ! ああ! 苦しいっ」
「俺がお前以外の女をこうしてハメるかよ、1ヶ月分溜まってる……奥まで突っ込んでお前にワカらせねぇとな……ぁ」

 自分の体重のせいで深いところまでリヴァイ自身が突き刺さり、奥の壁にこつこつと何度もノックするように当たるのがわかる。海の小さな身体は同じ小柄だが鍛え方の違うリヴァイの逞しい腕に預けられ、ゆさゆさと背後から揺さぶられる度に、つま先が揺れ、宙に浮いたままの不安定で苦しい体勢のまま背中を仰け反らせて何度目かの果てを迎えるもリヴァイは休まずにぱんぱんと突いて、強すぎる快楽に叫びながら泣き出した海はすっかり酔いしれ真っ赤な顔で、喘ぎながらリヴァイに叫ぶ。

「どうしよう……あっ、あんっ」
「ん……?」
「リヴァイ、あっ、はぁっ奥まで、当たってきもちい、きもちいのぉ……っ、」
「……ッ、……お前……普段と違う、すっかり酔っちまって……」
「やっ、ぁ、あん、やめ……て、ああぁ……も、むり、むりぃっっ!」

 リヴァイは海の胎内にねじ込んだ自身が震えながら貫く度中が蠢く収縮に締め付けられていた。いつも以上に異常に気持ちがいい。酔っちまって食器棚に押し付けた海の顔はとろっとろで、貫いたナカの締め付けが熱く狭く、そして柔らかくて、とにかく、気持ちがいい。

「やんっ、あ、や、んぅんっ」
「海、海……っ」
「〜〜っ、あっ、またいっちゃう、あん、あっ」

 腰を持ち上げられて子宮口の奥をゴリゴリと容赦なく突いてくるリヴァイの腰つきに海は叫んでいた。ドチュ、ドチュと真下から突き上げられる重い律動に未開発ではただ痛くて苦しいだけの子宮口の奥を幾度も突かれたせいで今は気持ちよさしか感じない、もう限界などとうに超えていた。

「あっ、んあっ、ああっ! も、だめ…ッ」
「おいしっかりしがみつけ、落とすぞ」
「はっ、無理ですっ、ああっ!」
「無理じゃねぇだろ、ほら」
「んんぅ……!」
「オイ、へばるにはまだ早いぞ」
「ッアア、んっ……や、だめっ強、いっあんっ」

 こんなに何度も何度も不慣れな宙ぶらりんの体勢で彼の腕の力だけで好き勝手に貫かれて死んでしまうと泣き叫んでいるのにリヴァイは海の身体を上下に揺さぶって何度も何度も貫く。
鍛え抜かれた屈強な腕に抱えられた両脚がぶらぶらと揺れる。深く繋がり合うそこからはゴリュッ、ばちゅっと叩き付けるような聞くに耐えない卑猥な濁音を混じえながらゆっさゆっさと自分の身体全体を使ってピストンを開始した。捏ねるような水音がキッチンに反響し、まるで耳まで犯されているような気持ちにさせられる。

「いや……んんんんあああ……!! も、無理っ、壊れるっ!」
「ッぁ……、はぁ…俺も、っ……ああ、イきそうだ……」
「あんっ、リヴァイ、ああっ、んああっ、」

 苦しげに呻く彼に限界が近いのだと悟ると、リヴァイはより深く、長大な自身が入ってはいけない海の奥まで貫く勢いで突っ込んできた。あまりの快楽に海はもんどりうち、目を見開いて酸素を求めるように口を開けた。

「あ〜ッッッ! ッッッ! ひっ、んあっ、だめッ!奥まで届いちゃう……! だめ、ッだめ! リヴァイ、さ、んっ!! あ〜〜〜ッッ!!!」

激しくなる律動が止まると、そのままどっぷどっぷと、リヴァイは荒々しく吐息を漏らして膣内にたっぷり注がれる海の胎内を満たした。ピクピクと快楽の余韻に跳ねる海の腰を掴んだままリヴァイは腰から走る快楽に身体を震わせ、そのままきつく眼を閉じて久方ぶりに行為と吐き出した射精感に酔いしれるのだった。
 
「は……」
「んぅ、んんっ……は、はぁ、ぁ――……っ」

 普段にも増して激しかった行為に元々貧弱な海はリヴァイの腕の中からズルンと抜け落ちた自身が先ほどまでみっちり埋まっていた場所を締め付け、そのまま彼の腕から降ろされると、2人は力なくキッチンの床に崩れ落ちた。今まで男性経験もろくにない中で今まで感じた事もない行き過ぎた快楽と不慣れな体位での交わりに腰砕けになり、海の足の間からは受け止めきれなかった混ざり合った欲望が海のさっきまでリヴァイが出入りしてた蜜口から溢れ出て、トロ〜ッと溢れて床に垂れた。

「おい、零してんじゃねえよ、ちゃんと拭けよ」
「あ、はぁ……はい、んっ、」

フラストレーションを解き放ちどこかスッキリした表情のリヴァイが投げてよこしたキッチンペーパーで抜かれた拍子に垂れた2人の混ざりあった体液を拭こうとするが、さっきまで下半身を好き勝手揺さぶられ続けてフラフラの足では上手く拭けず、しゃがんで拭いてもまた溢れる体液を見たリヴァイが何の予告もなしにいきなり音を立て中指を突っ込んだのた。

「ひッ! んアッ! ンアアア〜!!」
「ったく、相変わらずお前の掃除はいつまでも下手くそだな、見てられねぇ……」
「ああん! リヴァイさ、あっ、も、ダメ、こんなとこ、でっ、ってそんなに、っ、あっ、したら、壊れる、っ、も、ああっ!ン〜!!!!」
「……言った傍からこぼしてんじゃねぇよ……蓋しねぇとな」
「あっ!?」

 有無を言わさず中指で暫し海の胎内を掻き回した後、海は耐えきれずに何度も何度も首を振りながら足の間から体液を吹いて果ててしまった。

「だから……汚すなって、言っただろ、」
「んぁ〜っ!!」
「はっ、奥に押し込まねぇとな……」
「あああっ! やらぁ、ふかいぃっ」

潮を噴出しそれにより床をますます汚した事で家の掃除を担当するリヴァイにさんざんお仕置きという名の言葉には出来ない行為をそのまま続行され、今度はフローリングの床に押し倒されそのまま左足を抱えられたままいきなり貫かれ、海はビクビクと震えながらまた達した。

「夜はまだ始まったばかりだぞ、海」
「ひゃ、ああああ?! も、許しえ……、あっ、ああっ!」
「しばらく持ちそうだな、」

しかし、1ヶ月離れていた間、溜まりに溜まったリヴァイが満足する頃にはもうすっかりこの空気に酔いしれてフラフラの海を連れ、リヴァイは何もかも置き去りにしてやりっ放しのキッチンを後にした。

「っあ〜〜〜!!! も、イってる、またイってるから、ああ、だめぇっ!イったの、イったから、もう……、んあ〜〜〜っ」
「呂律回ってねぇし、アンアンうるせぇから何言ってるか聞こえねぇよ、いいから付き合え、会えなかった分までハメてやる」

 結局その後、アルコールとチョコレート塗れに思考も身体もトロトロに蕩けさせた海に酷く興奮した彼に風呂場でも抱かれ、浴室のガラス戸には海の縋るような手と、そして聞くに耐えない淫らな喘ぎ声がいつまでもいつまでも反響していたのだった。湯にあてられクタクタにのぼせても離してくれない、むしろ、尚更求めてきた。

彼にしか出来ない抱き抱える体位にすっかりハマってしまった海は気を失うまで、いや、気を失っても尚、彼の暴力のような律動に激しく揺さぶられ続け、望むままに1ヵ月ぶりの空白を隙間なく埋めあうのだった。

 Fin.
 2019.02.14 執筆
 2020.03.08

【×2019 Valentine's Day×Kitchen】

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