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【その愛は長いため息のようで】

激しい雨の街角での続き

 知らなかったではもう、知らないふりでは済まされない。しかし、1度触れてしまえばもう、制御なんて出来ない。もう止められない。こんな形で恋に落ちるなんて。リヴァイのキスを受け止めながら、海は甘い声で身じろぐ。

「しゅ、主任、……んんっ、」
「違うだろ」
「リヴァイ……さん、」
「そうだ。」

 力強い抱擁は海の羞恥からくる戸惑いの言葉さえも許さない。大好きな人に組み敷かれて今から彼が何をしようとしているかなんて無邪気な子供ではないのだから当たり前に理解している。自分の身体に伸し掛る男の身体の硬さ、重みがそれを物語っている。しかし、恋慕っていた憧れの人に今から抱かれると思うと恥ずかしさが勝り海は緊張とこうなってしまったことへの戸惑いに上手く呼吸が出来ない。まさか、こんな展開になるなんて本当に想像もしなかった。だって彼はいつも何を考えているかわからなくて、口が悪く、神経質の潔癖症で、気難しくて、謙遜していたのに。本当は優しくて。

「んっ、んんっ、待って……ください……」

 緊張と不安で強ばる身体を、しかし1度情欲に火を灯された男が止めることはなく、肉食獣が獲物を捕食するかのように食らいついた。いつもの化粧を落とした幼い素顔の海を鋭い三白眼が見つめながら、電気も消さずに海が着ていたモコモコ素材の可愛いルームウェアも脱がせてしまった。

 露になる首筋から鎖骨へ、海の真っ白で、きめ細やかな肌。酒を飲んだ余韻もあり、少し薄桃色に染まって鮮やかに映えた。

 雪国在住の彼女の肌の美しさはこっちの人間とは違うと思った。そして化粧を落とした素顔の幼く清楚な顔に身につけていた不似合いな黒いレースの下着。干してあった下着とは種類が違うそれは間違いなく海の勝負下着なのかもしれないと思うと、恥ずかしがりながらも用意だけはして、自分との行為を受け入れようとしていた海のギャップが彼を誘う。

 黒だなんて似合わないことを。どうせ、何を着飾っても何を誤魔化しても、これから隠しても隠しきれないところまで全て暴いて脱がせるのに。リヴァイは至極楽しそうにほくそ笑んだ。

「主任、あの、電気、消して「お前が見えねぇだろ」
「だって、んんっ……」
「忘れろ、電気なんか気にならなくなる」

 そう言ったが最後、リヴァイは一気に海の黒い下着を鎖骨まで押し上げ、その下からふるりと零れるように現れた柔らかな胸を掴むと、色白の肌に顔を埋め、鼻腔まで先ほど浴室に充満していた海の香りを堪能した。

「白いな。」
「う、ううんっ……」

 震えながらも、胸の中心にある淡い色の突起にリヴァイは舌を伸ばし、そのもう片方の手で胸の突起を転がした。優しくも力強い程よい力加減に海は不慣れながらも久方ぶりの行為に酔いしれた。

「んんっ、あっ、ああっ……ダメです……変に、なってしまいます」
「そうか。なら、止めた方がいいか?」
「っ」
「俺は帰るぞ。」
「待って……!行かないで……、リヴァイ……」
「そうだ、それでいい」

 快楽に浮かされて。アルコールも少し残る中で甘えるように求めてくる海を愛おしく抱きしめながらリヴァイは少しずつ仕事の時の真面目な顔、無防備な笑顔から雷雨の空の下で女の顔になりつつある海のトロけた顔をもっとじっくり眺めていたかった。

「んっ、んんっ……」

 キスを浴びせながら静かにリヴァイの唇がくびれたウエストを辿り、海の下の下着に手を伸ばす。すかさず、海の抵抗が続くがリヴァイは有無を言わさずその小さな手を押さえつけてレースのフリルに包まれたそれを尻からひん剥くように脱がせれば噛みつきたくなるほど真っ白なすべすべの尻に綺麗に整った淡い茂みに赤く色づいた女の場所が露になった。

「あっ……!いや、……恥ずかしいっ」
「……すげぇな」
「っつ!んんっ」

 自分から誘っておいて恥ずかしがる。どの口が。感じているくせに嘘つきな海をリヴァイはすべて無視して強引に、しかし、決して乱暴ではなく推し進める。
 久方ぶりの行為に力の入る両足を抱え押さえつけて、グイッと女の泉を割り開くとそこはもう既に胸の愛撫だけで土砂降りの外のようにしっとり濡れていた。見た目は大人しく清楚な海の恥ずかしいところがやけに卑猥に見えて、ゾクリと身震いすら覚えた。

「んっ、んんっ、あっ!なっ、なに!?」
「声、出すなよ。」

 潔癖症の癖に、しかし、女を抱くのは別なのか、リヴァイは迷いなく海の秘所に顔を埋めると薄く開いた唇から舌を伸ばし、ずっと誰も受け入れていない海のいちばん恥ずかしいところをじっとりと舐めるように愛撫を施したのだ。

「ああっ!んんっ、あっ、だめですっ……そんなところ……舐めたら……汚いです!」
「汚くねぇよ、力を抜け、やりにくいだろうが」

 敏感な赤い粘膜の部分を舌で嬲られた経験なんて今まで無い。海は信じられないくらいの強い快楽に恐怖すら覚え、足を閉じようとするもリヴァイに押さえつけられ甘んじて受け入れる事しか出来ない。じたばたともがきながら海は明るい光の下で自分を愛撫する黒髪にすがりつくように掴んだ。ずっと憧れていた人に今、こんなにもー……。

「んんっ、いたっ……あっ」
「濡れてるくせに、ナカは締まってるな、お前はナカよりもコッチの方が好きなのか?」
「ひっ……ううんっ、あっ、だめぇ、ダメ、」
「キツいな、」

 十分に濡れたそこに中指を推し進めてみたが、海は指一本でも、痛いのかきつく締め付け侵入を拒んでくる。

「ああっ、んんっ!! いやぁ、リヴァイさん……! そこはっ、ああっ、ああ〜っ!!」

 しかし、その入口の上にあるコリコリした小さなクリトリスに舌を伸ばしてそれを唇で挟み込んで擦りあげれば海は息を詰まらせていとも容易く登り詰めてしまった。

 涙目で自分を見つめ、中指を差し込んでいたそこから一気にトロトロした愛液がリヴァイの指を濡らして滑りをよくしてゆく。リヴァイはあまりの卑猥さに口元に笑みを浮かべた。

「なぁ、歓迎会の時、男とまともに付き合ったことがないと言ってたよな?じゃあ、これは何だ?」
「っ……はぁ、はぁ」
「恋愛はご無沙汰と言っていたが、身体は正直だな、ヤる事は、ヤってたんじゃねぇのか?」
「っ……違います……!」

 しかし、1度激しく登りつめた身体に下着は上に押し上げられ、呼吸するたび胸のラインが揺れ、長い髪が乱れ履いていた下着は太ももに引っかかって、無防備に開いた足の間からは甘い蜜を垂らし、リヴァイを煽る。少しずつ慣らそうかと思っていたのに触れば触るほど感じて濡らす海が言う久しぶりの行為には到底思えなくて、性行為だけの関係を他の男と楽しんできたのではないかという疑惑に変わる。冷酷に、しかし楽しそうにすら攻めてくるリヴァイに海は俯きながら答える。

「っ、ほんとに、私、慣れてないんです……信じてください……っ!前の人とは別れたきりで……今は1人でしか……あっ!」
「夜な夜な1人で慰めてたってことか?」
「ああっ……言わないで……! ください……ひ、ひどいです……っ」
「……やりすぎた。悪かったな……」

 そう指摘され、図星だと海は耳まで赤くしてプルプル震えながら今にも泣きそうな顔で俯いてしまい、リヴァイはこれにはぎょっとした、やりすぎた。慌てて抱き寄せて海にキスをしてやる。いろんな男と関係を持つなんて嘘のつけない純粋でわかりやすい海が出来るはずないのはわかっていたのに。しかし、泣いてる海がかわいくてもっと虐めて泣かせたくなってしまいついつい、しかし、誘導尋問で出た言葉はリヴァイの予想の斜め上を行ったのだった。

 清楚で大人しそうな見た目なのにこの部屋で1人で夜な夜な淫猥にふけっていたなんて……。そのギャップがたまらなくリヴァイの庇護欲と加虐な心を煽る。
 心も体も素直な海の性格がリヴァイにはとても可愛らしく見えて、愛液の混ざった唇を拭い海にキスを贈り、また舌を激しく絡めてきた。

「海」
「んんっ、ふっ」
「なぁ、教えてくれよ。1人でどんな風にシテたのか」
「あっ、あっああ……、っ、」
「俺に見せたらいいだろ。手伝ってやる」

 いつも彼に名前を呼ばれる時は決まって叱られる時だったのに。今リヴァイが自分の名前を呼ぶ声は普段よりもあまりにも優しくて、海は涙を浮かべながらあの鬼主任ではなく、リヴァイの激しさを増してゆく愛撫を受け入れる。舌と指先で何度も何度も突起を親指で擦りながら中指に人差し指を追加し胎内へ突っ込み往復する度に卑猥な水音が響く。行き交う強い刺激に海はひっきりなしに声を上げ、愛液を垂らし卑猥な音を奏でた。

「ああっ、はっ、ああっ・・・」

 もう我慢出来ない。舌と指で何回責められたか。すっかり骨抜きにされ断続的な快楽を与えられ続けてもう限界なんでとっくに越している。外の天気と比例してリヴァイは激しさを増す行為についに自身の服に手をかけた。

「あっ……お願い、電気……っ」
「今度はなんだよ」

 憧れの上司の服の下はどんな風になっているのかと気になっていたが、いざ目の当たりにすると緊張してしまい、思わず電気を消してほしいと無駄な懇願をした。
 着ていたシャツを脱ぎ、そして、汗を吸収するインナーも脱ぎ捨てて現れたのは逞しい男の肉体。筋肉質の鍛え抜かれた完璧な身体に海はすっかり釘付けになってしまい、恥ずかしさに目をそらしてしまった。
 リヴァイの身体は過去に何かスポーツでもしていたのかと思うほど彼の成長の妨げとなったに違いない胸板の厚み、くっきり割れた腹筋や、勿論ぶつかってしまった背中にもくっきりと背筋が浮かび、男を感じさせるその肉体に男の裸など不慣れな海は真っ赤な顔で目を覆うように顔を隠してしまうので、リヴァイは不服そうに海の両胸を掴みあげた。

「ひぁっ、」
「海……」

 リヴァイも海の淫欲に当てられそこは既に硬く張り詰めて下着を押し上げている。ボクサーパンツをずり下げ海の両膝を押さえつけ、太ももに既に臨戦態勢の自身の熱を当てると、そのまま入口から突起まで上下に擦りその猛ぶりを伝える。海は久方ぶりの行為に、感じた雄に心臓の高鳴りを抑えきれずに瞳を細めて潤んだそこから涙が伝った。

「っ、……んっ、」
「おい、力を抜け」

 まるで違う生き物のように、ゆっくり確かめながらググッと侵入してきた熱い杭に思わず両足に力が入ってしまう。しかし男性経験の乏しい海に身体の割に反比例して大きすぎるそのサイズは許容範囲を超えていて。痛かったらどうしようと、思えば怖くて、思わず顔を顰め久しぶりに受け入れるそこはまるで初めての時のように痛んだ。痛い……それが率直な感想だった。

「っ……あっ」
「痛むか?」
「っぅ……いたく。ないですっ……うううぅっ」
「嘘をつくな。膝、すげぇ力で押さえつけてくるんだが」
「えっ、んんっ……っ」

 いくら濡れていても狭い膣壁を押し広げ侵入してくるリヴァイの硬くそそり立つ熱。欲を孕んで海が何度も感じた2人を繋ぐ秘所の上にある突起をこねくり回し、その衝動で力が抜けた海の胎内をリヴァイは一気に突き破った。しかし、それでもまだ半分、けれど、この瞬間だけは。

「っ……動くぞ」
「ん、っ、あっ、ああっ……苦しい……っ!」
「くっ……力を、抜け……っ……」
「んんっ、そんなに、おっきいの……無理です、あ、っ、んああんっ」
「誰と比べてるんだよ」
「んっ……おと、うさん……」
「馬鹿野郎……う……っ、ほんとに狭ぇ、な……」

 弾むような狭いソファの上での交わりは2人を夢中にさせた。がむしゃらに噛み付くようなキスをし、がちがちと律動の激しさと受け入れるのに精一杯の海とのキスは歯をぶつけあいながらの拙いもので。しかし、舌を絡ませて海の許容範囲を越えた逞しい自身の熱は狭い胎内を体感し、リヴァイは感じたことのないあまりの締めつけに今にも達してしまいそうになる。

「ああっ、はぁっ、んああっ、リヴァイ、さ、リヴァイ……ああんっ!」
「っ……くっ……おい、馬鹿野郎……急に呼ぶんじゃねぇよ……」
「あっ!あぁっ!? だめ、だめです、っ! 苦、しいっ! ああ……っ!」
「お前のが、狭すぎんだよ……っ、もっと拡げてくれよ、なぁ……っ」

 急に繋がりあっていた角度を変えリヴァイは海の両膝を逞しい肩に掛けると海のザラザラしたそこにちょうど自身が当たり、一気に持っていかれる。

「んああっ!やああっ、あっ、あっ!ああっ、」
「……っ、はぁ……あ、クソッ、せめぇな、海っ、……」

 もう限界だと、快楽よりも苦しみからくる悲鳴をあげる海はもう限界だ。栓をするように大きくなった自身を何度も素早く腰を激しく揺さぶり突き上げ子宮口をコツコツ、ノックすれば卑猥な水音と2人の肌がぶつかり合う音が響く。しかし、海は快楽よりもまだ苦しみの方が勝り、それでいて激しく何回も1番敏感なところを突っ込まれ、まだ快楽に不慣れで、苦しくてたまらない。

「やぁ……、ああっ、んああっ、ああーっ!」
「っ……お、れも、イク……っ、……ーーーツ……!」

 長い髪を振り乱しながらもリヴァイの熱を小さな身体で受け止め続け、リヴァイはその締めつけと海の乱れる姿に自身を引き抜くと扱きながら海の凹んだ腹部に熱を放って、そのまま力尽きるように海の胸に崩れ落ちた。
 夢中の後、リヴァイは冷静になり息も絶え絶えになりながら必死に自分を受け入れた海の小さな唇にまたキスをし、髪を撫でてやった。引き抜いた海の胎内は微かに血が混じっていて出血しており、海は本当に久しぶりの行為だったのだと、リヴァイに身体で証明した。もちろん海が性に奔放な女だとは思わなかったが。キスで遊んでるかどうかなんて既にわかっていたが、可愛い女ほど虐めたくなるのもリヴァイの性癖だった。

「海……」

 気を失うように。久方ぶりに男に貫かれた破瓜の痛みと全身くまなく愛されたその重みに力尽きるように目を閉じた海を見つめながら、この男は何を思うのか。好きだと、まっすぐ純粋に告げた海が今は愛おしく思えた。

「お前が好きだ……海、」

 ホワイトアウトする視界、意識が落ちる前に確かに彼の言葉を聞いたのに、意識は遠のいていくばかりで、幸せなのに、次に起きたらこれはただの夢なのではないかと、実感したくはなくて、切なくて苦しくてたまらなかった。

 Fin.
 2018.08.05
【その愛は長いため息のようで】

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