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カジノのホールではシャンデリアが豪奢に煌めき。 ホールと同様に鮮やかに装飾されたテーブルにはあらゆる嗜好品が並び。 ホールには重低音がハイテンポで唸るジャズが流れている。 「うわーこれ食い放題とかマジやべーっつかウマッー!」 「本当ですね!これは、何処のお菓子屋さんのモノなのでしょうか?…気になります。」 普段見られない衣装に身を包んだヘルとユイコはホールに並べられたお菓子を前に舌鼓を打っている。 「お前達。あまり緩み過ぎるなよ」 お菓子の前ではしゃぐヘルとユイコを眼前に置き、仮装を決め込むヴィオレッタが一言掛ける。 「でもハロウィンは良いっすよねーやっぱ浮かれちゃいますよー」 ヴィオレッタの隣で、棒付きキャンディーをかじるのはハロウィン仕様に着飾ったアラモードだ。 「アラド。忘れてはいないな?」 「うぃっす!勿論っすよ。リリスちゃんに極上の笑顔を。ま。勝利を捧げるのは僕ですけどねー」 「はッ。おいマテよ。リリスちゃんにご褒美貰うのはこの俺だ!」 「えー冗談。ってか僕の前で煙草吸ったら即敗退させるから」 カチリ。 アラモードが片手にヘルへ銃口を突き付ける様は余りにも気迫に欠けていた。 アラモードが構える銃は、半透明に目立つ色合いのプラスチックで出来た玩具だった。 「おー怖ぇ・・・わぁったよ。りょーかい。」 それでもヘルは銃口を前に両手を上げ禁煙を口約束する。 「もー二人とも仲違い、止めてくださいね?」 三歩ほど離れた場所から、ユイコは相変わらずお菓子を吟味しつつ。アラモードとヘルのやりとりを人事として制止する。 「数の利は、余り期待できそうに無いな」 その様子を眺めて、ヴィオレッタは呟いた。 「ふふ。皆さんハロウィンを楽しんで頂けているようで何よりです」 ホールに設置されたスピーカーが突如としてしゃべりだす。 そしてUmpire副総統。リリスがホールの中心に現れた。 可憐な悪魔の姿でスポットライトを浴びるリリスは、いささか神話の女王。夜の女神を彷彿とさせた。 その両サイドにはハロウィンパーティーの主催者らしくドレスコードの手本を見せつけるアマリーと、漆黒のマントを羽織り、普段結っているアメジストの髪を下ろした、吸血鬼を演じるスピリットの姿。 「「この度は我がカジノのハロウィンパーティーにお集まり下さりありがとうございます。それでは、皆様。心行くまでハロウィンをお楽しみ下さい。」」 マイクを通してホール全体に響き渡るアマリーとリリスの声。 「あぁそれから。皆様に一つ申し上げますわ」 「せっかくのハロウィン。よろしければ此方から余興の一つでも提供させて頂きたい。我々Umpireより、僕。アマリー・チームと」 「私。リリス・チームとで別れゲームを行います」 「これから、Umpireのメンバーがプレイヤーとなり、このホールにてお菓子をばらまきながら戦いを始めます」 「その様子は特設ステージにて分かりやすくモニターに流して行きますので、そちらで観戦するも良し。」 「バトルの様子を間近で観戦しても問題有りません」 「「これは一つの余興に過ぎませんので、このゲームの勝敗をどう取って頂くかはお任せ致します。それではハロウィンパーティーの余興。お楽しみ下さい!」」 アマリーとリリスがゲームの開始を告げたのを合図に、BGMはより盛り上がり華やかな演出を始め出す。 「んじゃぁ。ゲーム始めましょー。先輩」 アマリー達と並びスポットライトを受けるスピリットへ、アラモードは火蓋を切った。
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