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違いなんてこれっぽっちも無いのにどうしてわざわざ自分と兄を比べるのかがわからなくて、親に見放されたちっぽけな傷を悟られたくなくて、二階の自室へ引っ込んだ。心を癒そうと思って図書室から借りてきた本を読んだらその内容がシリアスな話で、結局悲しくなって静かに泣いた。
愛を感じていないわけではない、むしろ過保護なまでに守られてきたのだ。けれどもそれは俺が成長してから大きな枷となった。初めは抜け出せるほどに緩かったそれも、体が成長するにつれてぴたりと丁度よくはまってしまった。息苦しいのは首にもその枷がついているからだろうか。


俺は息をしたかった。翼なんて無くてもいい、まるで手綱のように四肢に絡む鎖枷を振り解いて、ただ自由になりたかっただけだった。







 
 
人間とはhumanで出来ているのさ




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