達海×椿




(GK)


意識が覚醒した瞬間脳に流れ込んでくる膨大な情報の中に、ささやかに聞こえるシャワーの音があった。次の試合のために作戦を立てていた途中で寝てしまっていたらしい、真っ暗な部屋とDVDに含まれた情報を流しきった静かなテレビがそれを物語っている。電気をつけようとふらりと立ち上がるとグシャリという音がした。この間買ってきたスナック菓子でも踏んでしまったのだろうか。なんともったいない。パチンとぼたんを押して部屋を明るくする。突然の眩しさに目を細めて、その狭い視界から時計を見た。午前1時過ぎ。ということは、さっきから聞こえるシャワーの音はきっと椿が居るということだろう。今日は随分と遅くまで自主練をしていたようだ。感心感心、と言いたいところだけど流石にこの時間は遅過ぎるからプロとしては折檻ものだね。たとえ明日がオフでいくら体力があるといっても無尽蔵ではないのだから。軽い説教という名目で椿に会う理由を作って明かりを付けたまま部屋を出た。どうせ人数を増やしてすぐに戻るよ。


タッツの部屋に時計はあるんだろうか




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