花巻+及川
(HQ)
*花岩及
*ひたすら会話文ですが、やったら長い
*格好いい及川さんなど居ません
「昨日さあ、母さんに頼まれたお遣いのついでに本屋立ち寄ったんだけど」
「話の切り出しが突然すぎるな」
「漫画のコーナー見てたら少女漫画の1巻の見本あったからなんとなく読んでみたのよ」
「無視か。てか184センチの男が少女漫画コーナー居たらお前それ、違和感すごいよ」
「お遣い済ませたあとだったからネギがはみ出た袋持ってたしね」
「シュールすぎて逆に気になるな。何者だ」
「及川徹です。まあそれはともかくね。その漫画がさあ、主人公が幼馴染みの男を意識しちゃう話でさ」
「ありがちな」
「そう。で、その主人公の女の子がさ、今までライクの意味で慕ってた幼馴染みのさり気ない優しさとか陸上に真摯なとことか、あ、幼馴染み陸上部なんだけどね、まあそういうのに惹かれてくわけよ。ラブの意味で」
「ありふれた話すぎてその漫画の売り上げが心配なんだけど」
「マッキーのズレた着眼点にうちの部は救われてるよ。売り上げナンバーワンだったから大丈夫。いやそうじゃなくてね」
「何?まだあんの?1巻だけでどこまで展開進んでんだ」
「ブックオフで続き立ち読みしたから」
「ああなるへそ」
「で、その徐々に幼馴染みに惹かれていく主人公を見て俺は思ったわけですよ」
「して、その心は」
「
この主人公俺じゃね?」
「………………………」
「そしてこの幼馴染みは我等が岩泉さんじゃないの、と」
「………………………」
「…………………」
「………………………」
「………沈黙が痛くて泣きそう」
「…いや……その発想は無かったわ」
「だってそうじゃん!岩ちゃんさり気なく優しいしバレーに真摯だし!口は悪いけど頭悪くないし!茜は時々彰介のドジに可愛さを見出してんだよ!?岩ちゃんなんて四六時中可愛いじゃん!!」
「誰だよ茜と彰介」
「主人公と幼馴染み!結局この2人は両片思いなんだけど、彰介の理性が時々暴走しちゃうわけよ。茜も貴方になら食べられたいとか言ってさ!まあ俺はどちらかというと貪り食いたいんですが☆」
「男の本能丸出しすぎて清々しいな」
「漫画を力一杯握りすぎて買う羽目になったよ…」
「及川はシュールな光景を生み出すのが得意だな」
「はあ…岩ちゃんに食べられたいとか言われたい」
「まあ…そうな」
「こう…さ。胸辺りを両手掴まれて上目遣いでね。願わくば涙目」
「お前の頭の中をファンの子にまき散らしたいよ」
「マッキーだってあるでしょ?こういうシチュエーションやばい!みたいな」
「んー…あ。つか、その、それ」
「ん?」
「胸辺りを両手で掴まれてってやつ、
こないだなった」
「ゲッホゲホゲホ!!は!?」
「まあ事故だし涙目じゃないけど。その際岩泉摘み食いしました」
「はああああ!!?つっつつつ摘み食い!!!?ちょ、岩ちゃん!!!岩ちゃああん!!!」
「岩泉今職員室」
「ま、マッキー!!もう俺本気出すからね!!これ以上抜け駆けさせないから!!」
「軽いキスだけであの慌てふためきようはグッとキた」
「わああああ!!!俺も岩ちゃんの唇ゲットだぜ!!!」
「いや無理でしょ…あー行っちゃった」
(まあ、貪り食いたいのは俺も一緒だけど)
この2人が放課後教室の隅で喋ってたら絵になりそう
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