司馬昭×曹丕
(無双)
昭丕←懿
丕様がややおばか
「そこを退け、仲達の子」
「いえ…いえ。退きません、曹丕様」
めんどくせえな、めんどくせえな。司馬昭は心の中で何度も同じ言葉を呟く。嗚呼、めんどくせえ。
曹丕がどこへ向かおうとしているか司馬昭は知っている、だからこそこんな風に手を広げて曹丕の道を阻んでいた。司馬邸の廊下は決して狭くないが、司馬昭が腕を広げて立てば十分な壁になった。
「二度も同じ言葉は言わぬぞ、仲達の子よ」
曹丕の眉間に皺が刻まれる。この方はあの狡猾な父上が主と認める程に聡明な方だから、下らない一時の感情で家臣を斬り捨てることはまず無い。けれど今まで自分が作り上げてきた良い印象を根こそぎ無くされるのも辛いと、司馬昭は心中で唇を噛む。
しかし、しかし。
「お話に寄れば曹丕様。父上の部屋へ葡萄をつまみにいらした、とか」
「本来ならば仲達が私の元へ来るはずなのだがな…執務が終わらんと言うから私から出向いた」
その時点で気付いて欲しい、我が父司馬懿は叡智を誇る軍師であると。
「お言葉ですが、曹丕様…あんた、父上の部屋なんか行ったら食われるだけですよ!」「何!?仲達は既に葡萄を食べ始めているのか!?」
「違います!!食われるのはあんた!!」
「?、仲達の子よ、何を言っている」
どうやら本当に意味の分かっていないらしい曹丕を見て司馬昭は盛大に溜め息を吐きたくなった。俺と関係を作っておきながら、「食われる」ことがどういうことかわかっていない。
「…父上の部屋には当然ですが床がある。…つまり、抱かれちまいますよ、あんた」
「……何を」
信頼関係で成り立っていることに司馬懿が満足していないことに司馬昭は気付いていた。曹丕と自分が関係を結んだことを知ってか知らずか、彼は自分に「曹丕様は私のものにする」と言ってきたのだ。
それを何もせずに聞き分けるほど、出来た子供ではない。
「…葡萄なら俺の部屋に持ってこさせますから、父上の元には行かないでください、曹丕様。…子桓、様」
「……ふ、」
懇願するように自分よりも薄い肩を掴んで頭を下げれば、頭上から吐息が漏れるような笑い声が聞こえた。顔を上げると、曹丕は満足そうな、しかしどこか悪戯を成功させた子供のような笑みを浮かべている。
「確かに仲達は軍師として信頼しているが…私が好いているのは、仲達の子、お前だぞ」
「…、そりゃ」
「行くぞ仲達の子…いや、子上。お前の部屋へ連れて行け」
「!、は!」
ここまで書いて飽きたなんて言えない(ボソッ)無双だと丕様受けが好きで昭丕が本命ですでも2人の嫁も大好きです
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