金田一×影山




(HQ)

時間軸としては中3決勝後





ぼろぼろと涙を零すつり上がった大きな目だとか、俺たちが撃つトスをあげるしなやかな手だとか、黒くて真っ直ぐに揺れる髪だとか、例えばそんなもの。彼の些細な動作に、大きく心が揺れた。
何時もだったらとてもじゃないがお目にかかれないような影山が誰もいなくなった体育館に確かに存在していた。滴る涙を拭うことも声をあげて泣くことせずに、ただ堂々と。体育館の中央に聳え立ち上を向いて目を閉じる姿は、まるで何かの儀式のように感ぜられた。王様と呼ばれる影山のおよそ君臨とは言えないほど、かき消されそうな存在感。それでも俺は体育館に入ることが出来なかった。ただ、涙する影山があまりにも、思わず本能的に息を潜めるほど―――美しかったから、だ。










 
 
何が何やら




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