花巻×岩泉
(HQ)
「例えばお前は及川のことをクソやらグズやら言うけど、もし及川の足が折れたらお前はあいつの足になるんだろうし、腕がもげたら腕になるんでしょ。脳味噌が入ってて喋れる口がついてる頭が吹っ飛ばない限り、お前はきっと及川の身体の変わりに精一杯お前の身体を総活用するんだろうさ。その機能が及川に比べて劣っていたとしてもね。及川が寂しくならないほど身体振り回してお前はきっとがんばるんだよ。実はとことん優しい奴だから。でも、また例えばどうだろう。お前の足が折れて腕がもげたら及川はお前のためにがんばるか?がんばることはがんばるだろうさ。如何せんあいつは努力の天才だから。でも、お前の穴を埋めるためにあいつががんばってる時間はお前が寂しい時間だよな。性格の違いはあれどもそれって実に、不平等」
「…つまり花巻、お前が言いたいことは?」
「…岩泉に辛いことがあるなら、及川の代わりに俺が背負う」
「…………おう」
「ポジションも一緒だし」
「………おう」
「重けりゃ分けて」
「…………」
「辛いなら泣いていい」
「……………ッ」
「……うん」
「…ッ悪ぃ…、う」
「……俺は、及川の代わりでもいいからさ」
お前の拠り所になれたらって、いつでも思うよ。
君が安心して泣いてくれるなら代替品でも構わないから
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