5/15 龍春



・会話文のみ




「知ってますか、龍也さん。自分の運命の人って、意外とたくさんいるんですよ」
「…運命の人?」
「確率計算で出せるそうです。自分が恋人に求める条件を挙げていって…たとえば、『日本人女性』なら日本の人口の半分ですから、人口かけるその割合…っていう風にして、自分の理想に当て嵌まる人が何%なのか割り出せるんです。そこから、条件に当て嵌まる人が何人いるか分かるんです」
「それで?」
「条件にも寄るんですが、世界にひとりかふたり、とか、地域が限定される条件、とかそういう条件を挙げない限り、難しい条件を挙げ連ねても日本に26人はいるんだそうです」
「理想の恋人…つまり、運命の人が、か?」
「はい!そう考えると、運命の出会いは意外と身近だと思いませんか?」
「あのなあ、日本の総人口がどんだけなのか分かってんのか…?だが…まあ、26人もいると分かれば、期待する輩もいるだろうな。……俺には、関係ねー話だけどな」
「そうですか?」
「運命の人なんて26人もいらねー。俺にはお前っていうこれ以上ない理想的な女がいる。それで釣りが来るくらい十分だ」
「えっ」
「…なに真っ赤になってんだよ」
「あの…その、嬉しく、て…」
「事実を言っただけなんだがな」
「あ…ありがとうございます」
「…なんか俺まで恥ずかしくなってきた」
「……」
「……」
「……で、新曲の話なんだが」
「は、はい!」


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 龍也さん誕生日おめでとうございました!





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