小話
2012/05/10 12:38

「「あ、小銭みっけ」」

「……」

「……」

「…留三郎、なぜお前が拾う?」

「いや、だって…俺のだろ?」

「俺が先に見つけた!」

「俺の足下に落ちてた!」

「俺のだ!」

「いーや、俺のだ!」

「セコいぞ、留三郎!」

「お前の方こそ!」

「……」

「……」

「…お前の口を吸ってやるから、俺に寄越せ」

「馬鹿言うな文次郎!お前の口吸いは小銭一枚なんかじゃ買えないだろ!?お前の口吸いは高級品…いや、文化財…むしろ国宝級だ!!」

「…え、なにそれキモい…」





揉めに揉めた挙げ句、結局二人で団子を一本買いましたとさ。