side伊月


不思議な3人組が去って数日たった。
あの日なぜか気分が悪くなり、
3人の内の、俺に見覚えないか?と差し出されたメガネの人に送られた。
話が一言もできなかった。
なぜだか知らないけど緊張か何かでメガネの人がカチンコチンだったからだ。
そんなわけでよくわかんないが
別に痛い目に合わせられたわけではないのでよしとしている。
宮地さん達はよしとはしていないけれど。
まあ、俺がされたことしか言ってないから
宮地さんたちも状況はわかってないわけで、だからだろう。



そして今日、あの猫耳の少女、確か小金井ちゃんが単独俺らのところに来ました。


「このあいだ振り〜」


何とも暢気だ。
手を振りながら俺たちのいる独房の端まで走ってくる。


「覚えてるかな?
まあいいや!えっと、自己紹介するね!
オレは小金井 潤紗。猫娘だよ!」

「雪女、宮地 馨美」

「鬼、春日 柳良だよ〜」

「毛女朗、伊月 純麗です」

「よろしくね〜!」


ぽやぽやした子だった。


「みんなは何歳?オレ16!」

「オレは17」

「私は21〜」

「俺は16です」

「伊月ちゃんはオレと同い年なんだ!!」


うん。小金井ちゃんが同い年なことには驚いた。
年下だと思ってた。それにしても元気な子だ。


「ちゃん付けは慣れないんだよ。呼び捨てでいいよ?」

「わかった!じゃあオレのことも呼び捨てでいいかんね!伊月!」

「了解、小金井」


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