「大丈夫だよ!伊月、気絶してるだけみたいだから。
鼓動も正常に聞こえるし、もう少ししたら起きるっしょ。
さ!日向は行った行った!!」

「…は?」


小金井の言葉にあほ面になるのがわかる。


「だからぁ〜!伊月の手伝いするんでしょ?!
だったらいろいろすることあるじゃん!
その妖怪について調べるとか、伊月について大坪さんに言うとか!
だから、早く行った行った!!
伊月はオレと水戸部に任せて!ね?」


水戸部を見ると水戸部もうなずいている。


「…じゃあ、頼む」

「うん!」


小金井の声を聞きながら俺は走り出した。
きっと水戸部もあの場でうなずいていただろう。
俺は、伊月のためにできることをするために
独房を出た。


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