「あ、オレ伊月に謝りに来たんだ!」


なんかとんでもないことを後回しにしていた小金井。
なんかマイペ−スな子だな。
思わず苦笑してしまう。


「あのね、この前オレ来たとき、オレ伊月の頭触ったじゃん?」

「あ、ああ。うん」

「アレね、実はあの時伊月の記憶を見てたんだ」

「うん。…んん?」

「「「はいぃぃ!?」」」


さっきから黙って俺たちの話を聞いていた、宮地さんと春日さんと共に声を張り上げる。

「はぁ?!おま、それどういうことだよ!!?」

「うん…と?」


固まって何も聞けてない俺の代わりに宮地さんが聞きたいことを聞いてくれた。


「なんて言えば言いかな?逆にどこまで聞きたい?」

「ん〜、簡潔でいいよ。そのときやったことだけ」

「あ、そう?」


何とか固まっていた思考回路を動かして小金井に返す。


「わかった!それなら簡単だ!
さっき言った通り、伊月の昔の記憶を覗いたんだよ」

「なんで?」

「これは後で個人的に伊月に教えてあげるね?
ある人の個人的なお願いをオレは叶えただけだから。
でも伊月に確認しないで見たのは悪い事だから謝りに来たの。
無断で見てごめんなさい!」

「…!ああ、うん。
言われた時はびっくりしたけど、謝ってくれたしいいよ」

「ホント!?ありがと伊月!」



こうして小金井と俺達はワイワイいろんな話をして過ごしていた。
あとからちょっと疑問に思って、
勝手に見た小金井について宮地さんたちが何にも言わなかったことを聞いたら、

“別にお前の問題だし、お前がいいならいいんじゃね?”“私もそう思う〜”
て返された。本当にいい人達だ。


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