「ああ…。伊月と俺があったことを、伊月が覚えてるかなっと…」


ふ〜む。


「しょぼっ」

「!!」


いや〜、思ったことそのまま言ったら
ガーンって効果音がつくくらい日向がへこんじゃった。


「ま、手伝うから元気出して!」


オレがへこませといてなんだけどね。





なかなか立ち直らない日向を
事情が分かっていない水戸部と何とか立ち直らせ、
お昼を食べて、伊月ちゃんの元に向かうことになった。



水戸部の肩に乗って行ったあの日以来オレは全くと言っていいほど
あそこに行ったことはなかった。行く必要もなかったし。
そうしてまた水戸部の肩に乗り、日向とともに研究所に向かった。



うっわ、悪趣味。
日向の記憶の中で見たけど実際に見ると真っ白いここ、独房は
本当に気味の悪いとこだった。
そのまま確かな足取りで歩く日向についていく、水戸部が。
仕方ないじゃん!オレ、水戸部の肩の上にいるんだから!
…誰に言い訳してんの?オレ。
そんなことを思っているといつの間にか目的地に着いたようだ。


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