こいつ、まさかマメパトだったのか…?
目の前で首をヒョコヒョコ動かしながら行進する鳩もどきを凝視して今更ながら気付いた。
なんでそう思ったのかというと、つい先ほど目の前を愉快な色した猿がターザン風に蔓にぶら下がりながら私の横を通り過ぎていったからだ。
あれって、バオップ?ヒヤップ?ヤナップ…!?ままままさか!
……みたいな感じで。
どうやら私はトリップしてしまったらしい。うん、らしい…?
「はぁぁあ!?」
普通に考えて無いでしょ、無い無い、本当にあり得ない…!
何処ぞの漫画の主人公みたいに頭をブンブン振り回して馬鹿らしい考えを追い払おうとしたのだが、目が回って気持ち悪くなった。
何時もならしない、こんな馬鹿なことをしているのは、きっと自分が思っている以上に混乱しているせいだと思う。
いや、この事実に気付いたからって、今から私どうすればいいの…?そこを誰かに、私の脳に問いたい。
誰か嘘だと言ってくれ。
げんなりした表情で、やけくそになって、
「おーい、マメパトやーい」
なんて棒読みで呼んでみた。
するとどうだろう。
「クルッポー!」
奴は元気に返事をしやがった…!
挙げ句の果てに、今まであげていた木の実の効果のせいだろうか、コイツは私に懐いていたらしい。
自分が呼ばれたと分かると嬉しそうに…?、羽をはばたかせた。
そして巻き起こる今までただの自然現象だと思っていた"突風"…"風おこし"をお見舞いされ、私は今日も元気にぶっ飛んだ。
アニメで大活躍中のサトシ君とその他諸々の方達は、一体どういう脚力をしているのだろうか…?
ていうか、この世界の人達はパワフルすぎるんだ…!



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bkm



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