こんな日もたまには悪くない




逆転した不動と主










朝起きたら私が目の前にいました。


ん?どういうことだろ。
落ち着け私、まだ寝ぼけてるんだろそう言えよまったくもう困った頭だな今度病院行っとこうん。

「眠れ自分永遠に」

私が再び蒲団に沈もうと試みたら頭を叩かれた。

誰に?って目を背けたいが現在進行形で私の目の前にいる私(仮)だ。

「やかましい。そして現実逃避すんな名前」

「あーあー私は何も見てない聞いてない。夢のくせに偉そうにすんなばかやろー。なに?私の頭は反抗期なの?頼むからまじ勘弁してよ明日から私自分さえ信用できないじゃん!!」

「ちょ、頼むからまじ落ち着け!ほれ、深呼吸」

「ひっひっふー、ひっひっふー」

「ラマーズ法じゃねぇよ!」






暫くしてやっと落ち着いてきたので状況確認をすることになった。


「で、なんで私が目の前にいるの?」

「あー、鏡見てみろ」

私(仮)に言われて鏡を見てみると、

「…あれ?明王じゃん。って、え、明王?!へ、あ、え、嘘なんで…、」

そういや昨日明王が家に泊まって行ってそのあと二人ともけっこう酔ってたから寝ちゃったんだっけ?

つまりこれは、

「これが噂の俺がアイツでアイツが俺で現象だと…?」

「(そんな現象あるのか?)まあ、信じられねぇがそんなとこだな。現に俺にも俺自身が見えるし」

「やべ、超次元に感動!え、そういやこれどうしたら戻るんだろ?」

「知らねーよ。寝たら戻ってんじゃね?」

「いや、そこはやっぱ、」

「やっぱなんだ?なんかいい案でもあるのかよ」

「セクロスだろ(キリッ」

「ぶふっ!?」

あれ?けっこういい案だと思ったのに明王がえらい驚いてらっしゃる。どういうことだ?

「おまえ、俺の顔で、口でなんつーことを言いやがる」

「だって入れ替わる、つまり解決策はセックスだろ。常識じゃね?」

「どこの常識だよ。あれか、二次元か?生憎ここはお前の二次元脳味噌が通用する場所じゃねーんだよ!あと仮にも女の子なんだから軽々しくセックス言っちゃいけません!!」

「ひでぇ。そしてお母さん!やさしすぎる」

きゅん、として抱き着くと頭を抑えられた。

「だから、俺の体できゅん、とかすんじゃねーよばか名前!鳥肌たつわ!!」

「いいじゃん、あっきーおけちくさいぞ!ちょ、まじ頭痛いってば。ごめん、離れるから頭解放して!」



その後もいろいろと攻防が繰り広げられたりした。
トイレとか、お風呂とかね。
男の身体はすごかった!
結局セクロス策は失敗したけどまあ、楽しかったし許そう。明王がもう嫁にいけないとか言っていたが、もともと私が貰うつもりだったし問題ないだろ、うん。

翌日になって目が覚めたら隣には明王が寝てて、なんだ戻ったのかと思うとちょっとつまらなくなったので寝ている明王の頭を叩いた。起きた明王は叩いたことに不満をもらしたが戻れたことが嬉しいのか私に昔はあまり見れなかったけど今はよく見れる柔らかい笑を見せた。


うん、やっぱり明王のこの笑は明王にしかだせないんだ。そう思うとじわじわと満足感が湧いてきて私は明王に口づけた。









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