カフェラテに呑まれる僕の脳幹





たまには出掛けようということで俺と名前は出掛けることになった。

普段は俺の家か名前の家でまったりとしてることが多いが、名前の「たまには買い物したい」の一言で近くのショッピングモールへと足を運ぶことになった。






「ねぇねぇ晴矢!こっちとこっちどっちがいいかな?」

「あー…こっちじゃね?」

「ほんと?あ、でもこっちもな〜」

俺が選んだ方ともう一つの方を見比べてまた迷いだす。
女の買い物が長いということは知っていたがここまでとは。もう服だけで4件目だ(その前にも靴やら雑貨などをまわった)。
一つの店に居る時間が長い。当然のように俺は名前の買った物の荷物持ちという重役を仰せつかっているわけだがそろそろ休憩したい。ったく、普段は体力ないくせにこういうときは活発に動きやがって。現役サッカー部の俺はすでにげっそりだった。


「うん。やっぱりこっちにしよ」

結局名前は俺が最初に選んだ方を買うことに決めたらしい。
ああ、よかった。これでちょっと休憩しようとでも言える。楽しそうに笑っている名前を見ているのは幸せだが俺だってそろそろ休みたいんだ。

「おお。さっさと買ってこい。んで、どっかで休もうぜ」

「えー。仕方ないな、もうちょっとまわりたかったんだけど…。休もうか」

あぶねー、言ってよかった。あと少しで俺のHPが0になるとこだったぜ。
名前は会計を済ませて笑顔で俺に荷物を渡した。やっぱこうなるのか。

そのまま近くにあったカフェに入り、ようやく休めることになった俺は一息ついた。

頼んだカフェオレを飲みながら名前を見ると嬉しそうに抹茶ラテを飲んでいて知り合いの抹茶頭を思い出した。

「久々にいっぱい買ったなー。楽しかった!晴矢はどうだった?」

楽しくないわけではなかったが体力と気力的にキツイものがあった なんて、満面の笑を浮かべて聞いてくる名前に言えるはずもなく苦笑いをしながら「まぁ、楽しかったな」と言った。こいつの笑顔を見れるのは嬉しいし楽しくないわけではないがとうぶん買い物は遠慮したいな、なんてカフェオレを飲み干し思っていると名前が口を開いた。

「また行こうね」

「ああ」

とうぶんは勘弁してくれ。

「晴矢が選んでくれた服を着てくからね!晴矢の好みの服を着てデートするのを考えたら今から楽しくなってきちゃった」

えへへ、とバカみたいにはにかみながら言う名前を見て俺の頬が熱くなるのを感じた。


前言撤回
やっぱりまた行こう






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