夢小説+短編+ | ナノ

 08

翌朝



目覚まし時計が鳴り、■■が止めようと手を伸ばすと降谷の顔に当たった。


「痛っ・・・・、酷い起こし方だな」
『あ!ご、ごめん・・・・零さん』
アラームが鳴っている時計を降谷が代わりに止めて身体を起こした。


まだ眠気で頭がボーっとしている■■も身体を起こすと少し肌寒さを感じてしまっていた。


『なんだか、肌寒い気が・・・・え?・・・・・・えええぇぇえぇぇ??!!
降谷の姿を見て思わず叫んでしまった。


「ったく、朝から何を騒いでいる。うるさいぞ■■」
ベッドから降りた降谷の姿に■■は空いた口をパクパクと動かしていた。

■■が叫ぶのは無理もない。
降谷は、寝間着どころか下着すらも身に付けていない状態で目の前に立っていた。


『ちょ、どっう、いう・・・・!?』
「何を驚いている?■■も同じ格好をしているだろ?」
降谷が■■に向かって指さした。言われるがまま■■は自分自身を見てみると確かに降谷と同じ格好をしていた。


『きゃぁあぁ!!!』
慌てて掛布団で自身の身体を隠した■■は、耳まで真っ赤になってうずくまってしまった。




「■■、そんな事をしている時間あるのか?」
『だ、だってぇ』
■■が涙目になりながら今のこの状況を見た瞬間、昨夜の事が一気に記憶が蘇ってしまい、まともに降谷の顔を見ることが出来ないでいた。




降谷は、溜め息を零すと■■の傍に座り、蹲っている彼女の耳元で囁いた。


「昨日のお前、可愛かったよ。それと・・・・疑ったりして、ごめん」
『零さん』
蹲っていた■■が少し顔を見せると降谷が両手で■■の頬を掴んだ。


「ほら、さっさと準備をしないと遅刻するぞ」
鬼の様に怖い顔をしている降谷が■■を見下ろしていた。
■■は、さっきまでの甘い雰囲気を味わっていたはずなのに一気に恐怖へと変わってしまったのだった。






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後日、■■の首筋につけられたキスマークの件と送迎の件は、無事に誤解を解いてもらい一件落着したのでした。




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