2010/11/14 15:00

Dear Y
貫けるような青空だね。
見上げれば、君のことを思うよ。
今日は隣に君がいないけど、もしいると仮定したなら、君は、雲ひとつないと笑うだろう。
こんな青空の下でお別れなんて私達は恵まれてるね。
玄関を出て気付いた、解けていた靴紐を結ぶ。
三年使い続けている学生鞄を抱え直す。
今日が君とのお別れの日なんて、足が震えるよ。
このまま君がいる場所まで走り出したい。
君はたったひとりで遠い場所まで行かなければならないね。
無事に着いたら連絡がほしいなんていうのはわがままかな。
でも、またいつか会えるなら、この先も私は歩いていけるよ。
最後に言いたかったよ。
次に会ったときには、恥ずかしがらず言うよ。
大好きだよって。
そして教えてあげるよ。
君は最後に綺麗な白い雲になったんだよって。
そのときまで、お元気で。
さようなら。
From M





ミクですね。
どちらかと言えばミクパロ。
ミク好きなんですが、聴いてたら感慨深くなってしまい作成。
学生三成→学生大谷の話
パロすることはないだろうなぁと思っていたんですが
やってしまいました
どこまでも幸薄い西軍です
ていうかミク最高だあ

いつでも私達は死に対して肯定的だった。
それに少しでも抵抗していたなら私の隣にはまだ大谷がいただろうか。
「来年は見れないだろうから、紅葉を取ってきてくれないか」
全力で自転車を走らせた。君の一声で。
まだ赤くなるには早い紅葉は所々青いものだった。
いつか私は聞いた、怖くないのかと。
大谷はまばたきもせず言う。つまらなそうな声は、さも当然そうだった。
「犬猫は十年そこらしか生きないが、その十年の生を恐れないであろ、それと同じよ」
大谷は人間だと私は教えた。
「われに与えられた時間は十八年だった。われから言わせれば、ぬしらはあと五十も六十も生きねばならぬから可愛そうよ」
そして、大谷は死ぬことは怖くないぞと、私をあやした。
あるときは、広い世界を見たくないか、と聞いた。
「ぬしはその目でアメリカを見たことがあるのか?宇宙を見たことがあるのか?無責任に世界は広いなどというな」
最後に大谷は言った。
「もう無理だろうからここには来るな」
「次に会うときは死に化粧をしたわれとよ、目一杯綺麗にしてくれと頼んでいるから見たときに驚いてくれるなよ」
そして笑った。ただ私ひとりが泣いていた。



死ねたオンパレ!

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