貴方

剞「界観
この世界、遥か昔より吸血鬼と人間は共に生きてきた。それは当然の事のように、疑問を抱く者もなく。
人間は吸血鬼に「血」を、吸血鬼は人間に「生」を与える。吸血鬼は人間から血を貰う代わりに、吸血の量に応じて人間の寿命を伸ばすのだ。

【吸血鬼について】
不死であるが、心臓に銀の杭を打ち込む、また銀の弾丸を撃ち込まれれば死んでしまう。
必ず特殊な能力を一つ持っている。
必ず身体の何処かに血の色が現れる。爪であったり、瞳であったり、髪であったりと場所はそれぞれ。それによって吸血鬼と人間を見分けることが可能。

【ダンピールについて】
吸血鬼と人間の混血。
吸血鬼のように不死ではないが人間より遥かに長命。最長で300年程の寿命。吸血衝動は薄く、あまり血を必要としない。
自身の血で渇きを癒す事が可能。吸血時に人間の寿命を伸ばす事は出来ず、血を貰う場合は人間から一方的に貰う事になる。
吸血鬼の血を濃く受け継いだ場合、身体の何処かに血の色が現れる事も。
近くに居る吸血鬼を探知する事が可能。

【吸血鬼の能力】
「変化」
狼やコウモリ、霧などひとではない姿に変化する事ができる。
「治癒」
自分の血を飲ませた相手の傷や苦痛を癒す事ができる。
「支配」
鳥や獣、虫を従わせ自在に操る事が出来る。

現在確認されているのはこの三種類。吸血鬼によって持っている能力が異なり、どれか一つを必ず持っている。

【ダンピールの能力】
基本的にダンピールは近くに居る吸血鬼の探知のみ可能だが、何かを引き金として「吸血鬼の動きを一定時間封じる」事が出来る能力に目覚める事がある。引き金となるものはそれぞれだが、危機に瀕した時に目覚める事が多い様。

【陰と陽、対について】
不特定の人間から吸血する吸血鬼を「陰」、特定の相手から吸血する吸血鬼を「陽」と呼ぶ。
陽の吸血鬼は特定の人間と「対」になる事で、その人間の血でのみ飢えを満たす事ができる。対になるには双方の合意、また互いを強く信頼していることが必要。吸血鬼と対になった人間は首筋に赤い紋が現れる。紋の形はそれぞれ。

吸血鬼の飢えが極限に達すると、我を忘れ唯血を求める化け物となる。そうならない為にも対となる人間を見つける事は非常に大切。化け物と化してしまった吸血鬼はいくら血を摂取しても元には戻れない。彼等は「堕鬼」と呼ばれる。

ダンピールの場合自身の血で渇きを癒す事ができる為、対となる人間は必要ない。人間の血が混ざっている為吸血鬼に血を与える事も出来るが対にはなれない。陰の吸血鬼が一時的に飢えを満たす為の餌にされる事もある。

対になる事と恋愛感情を持つ事は別物である為、対になった者が必ずしも運命の相手であるとは限らない。

【生活】
職業につく者もいれば、学力をつけたい者は学校へ通う。何処の職場や学校でも仕事場や校内での能力の使用、そして吸血を禁止している。また種による差別も禁じられているものの、ダンピールは「中途半端な存在」としてあまり良く思われていない事が多い。

【施設、組織】
「堕鬼取締本部」
化け物となってしまった吸血鬼を捕らえておく場所。役員の殆どは能力に目覚めているダンピール。探知能力で堕鬼を見つけ、目覚めた能力で吸血鬼の動きを封じる。
捕らえた吸血鬼は程なくして殺処分される。処刑人は銀の杭、もしくは銀の銃弾で堕鬼の心臓を貫く事となる。

「BTear(ビティア)」
化け物になってしまった吸血鬼をなんとか元に戻す事は出来ないかと長年研究を続けている組織。






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