だいめい おなまえ ないよう <font size="5">ぱちり</font>真っ暗闇の中で目が醒めた。心底冷えきった空気を割り開くように、声なき悲鳴がひりつく喉を無常にもふるわせながら、わたしがひとり、わたしがひとり。手を伸ばしても意味がないことだと最初からわかっていたし、耐えきれずに縋れば自分がひどく傷つくだけだと知っていたし、どうしようもないほどにわたしが愚かな生きものだと薄々気付いていたはずなのだけれど <font size="5" color="#000000">嗚呼、</font>嘆きがたりないの? 涙が足りないの? わたしじゃたりないの? 慟哭じゃうるさいの? 懇願は邪魔なだけなの? 冀うことも許されないの? 淋しいと笑っちゃだめなの? 苦しいと蹲ったら助けてくれるの? <font size="5" color="#000000">無駄だ</font>そうしっている、しっているしっている、どうもがいてもあがいてもはいつくばってひっしにていこうしても、こどものようにただをこねてもそしらぬふりでわなをはっても、あなただけがすべてだと、わたしのすべてがあなただと、そうはじもがいぶんもりせいもほんのうもすててさけんでさけんでのどがさけてもわたしがしんでも、ぜんぶぜんぶぜんぶぜんぶぜんぶぜんぶぜんぶぜんぶ <font color="#c0c0c0">(その意識の片隅にすら留め置いてもらえないって、)(わかってる、の)</font> ぱすわーど 編集記事削除