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俺はそろそろいい頃だと思う。
俺は十分我慢したと思う。
だから、そろそろ.....。
「おーい!!筑摩ー!!」
きたか.....。
「ん〜?なに〜?」
俺は自分で自分を偽る。
「おまえなんで俺たちと一緒にいかないで先に食堂来てんだよ!!待ってたんだぞ!!謝れよ!!」
でも、今日でそれも終わり。
「てかさ〜。なんで俺がおまえなんかと一緒に食堂で飯食わなきゃいけないわけ〜?意味わかんな〜い」
だって、今日は.....
「なっ!なんでそんなこと言うんだよ!!最低だ!!謝れ!!」
「そうだ。俺様の柚木に向かってんな口きくなんておまえどうなるかわかってんのか?あ"ぁ"」
そう言って上から目線で今時俺様なんて言ってるむさいキャラはかつて俺の仲間だった生徒会長の煌。
その他にも生徒会の元仲間達が後ろから集まってくる。
「ほら、早く謝れよ!!そしたら許してやるよ!!」
周りがあいつの言葉に優しいね、なんて言ってる。どこが優しんだか。謝れって言ってる時点でおかしいだろ。
気付けよ。自分を守ってくれる駒が戻って来て、あいつの笑みが深まったのを。
けど.....
「うるさいな〜。いいから黙っててくれない?」
そんな俺の言葉にあいつが何かを言う前に違う人の声が響いた。
「そうですよ、楠木 柚木くん。他人に強要するのはいけないことですよ」
凛と澄んだ響く声。この声の主を覚えてる生徒はきっと少ないだろう。
でも、俺は覚えてる。忘れるはずがない。
だって、彼は.....
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