09:喫茶店「クインズ」 5 / 8 赤羽先輩が馬鹿にしたようにそういって、店員さんが反論した。 仲がいいのだろう、常連なのだろうか、先輩。 登くんにぽんぽんと押されて中に入る。 店員さんが驚いたような顔をして、にんまりと表情を変えた。 「何々ぃ、どっちの彼女ぉ!?バンドマンってやっぱモテるの?うーわーせこーい」 「うるせぇし彼女でもねぇし」 「へぇじゃあ登の彼女なの?」 「違うよ、友達」 店員のお姉さんは私をにこにこと見つめてくる。 何か品定めをするかのように。 ≪≪prev しおりを挟む back |