02:御伽噺とお弁当 7 / 8 色んなおかずを口に運んでいく。 「良い食べっぷりだなぁおい」 赤羽先輩が何だか楽しそうに笑う。 「こういう女に限って『痩せなきゃー』とか言うんだろ」 ……うっ。 やめてくださいそういう心に来るの。 「俺は嬉しいよ、美味しそうに食べてくれて」 魚住先輩がぽんやり笑う。 「俺もこーめーちゃんのご飯大好きですっ!!」 うぇーい、と香月くんが箸を振り上げて、隣にいた登くんに行儀が悪いと叱られていた。 3人とも、魚住先輩の弁当を美味しそうに頬張っている。 もくもくと、一生懸命食べている。 これは……餌付けされているのではないだろうか。 私も、餌付けされて……いる……? 「いや、いい!こんなに美味しい弁当が食べられるなら餌付けされてもいい!」 ≪≪prev しおりを挟む back |