18:メランコリック 8 / 8 「何があったか分かったかもー」 「えっ、何?」 「いや、こーめーがいなくなるのヤダから言わないけどぉ」 登くんは満足したのか箸を置いて手を合わせた。食べる量いつも少なくない? 「香月と星尾さんはそのまま純粋でいればいいと思うよー」 どういうこと。 パッと見一番純粋なのは君なのですよ、登くん。関わってみれば腹の中黒いけど。 「こーめーがどっちなのか気になるから後で教えてね」 登くんの言葉に魚住先輩は苦虫を噛み潰したような表情を浮かべた。そのセリフはよく分からないけど本人に伝わったらしい。正解なのか。登くん鋭いなすごい。 「面白がってんね」 「そんなことないよ?」 「弥生、一週間弁当抜きな」 「待って俺それはとばっちりじゃね?」 <next story*これを恋だと呼ばずして、> ≪≪prev しおりを挟む back |