16:毒吐少女とお人形 6 / 8

 はぁ、と先輩はため息を吐き出す。
 チェルシーちゃんはどこかと思えば、香月くんと手を繋いで2人を見ていた。ちょっと待て仲良くなるの早くない?

「間違っちゃいねぇだろ、俺の“妹”っつー意味だ」

 い……
「妹!?」

 弥生先輩、妹なんていたんだ。

「誰がいつあんたの妹になったのよ!? キモいキモいキモい!! ちょーうざぁい!」

 女の子が弥生先輩に大声で反論する。

 店員さんが迷惑そうにこちらを見ている。


「は、はにわちゃん? この子、同じ学校の子、だよね」
「あー、登と同じクラスだよな?」
「……しらゆきと? そうだけど」

 しらゆき? 雪代をもじってるのかな。確かにいつも寝てて白雪姫っぽいかも。

「お前らと同じ学年だもんな、紹介しとくわ。青葉詠、ちょっと捻くれてるけどよ、仲良くしてやってくれな」
「はぁ!? 何で私がこんなアホそうな奴らと仲良くしないと駄目なわけ!?」


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