16:毒吐少女とお人形 4 / 8 「……っ、だからぁ! あんたなんて興味ないからどっか行ってっつってんの! ちょーきもぉい!」 ツインテールの女の子はいらだった様子で男の人にそう吐き捨てる。 ナンパか何かなのだろうか、女の子は本当に嫌悪を男の人に向けている。 「あ、あれって……」 香月くんが顔を覗かせて女の子を見る。 知り合いなのだろうか、不思議そうに顔を傾げている。 「知り合い?」 まぁ、香月くんならいっぱい知り合いがいてもおかしくはないんだろうなぁ。 「いや、話したことはないけど……確かのんのんと同じクラスの子だった気がするー」 見たことあるもん。と香月くんが財布を片手に呟いた。 え、その味噌味買うの? 「助けたほうがいいよね」 「うん、でも美幸ちゃんが行ってもなぁ……こういう時こそ怖い人の出番じゃない?」 ≪≪prev しおりを挟む back |